1-P4-1 健常成人の摂食・嚥下時の呼吸について 第1報:簡易同期システムの開発

【背景および目的】 嚥下運動における呼吸の役割の重要性は, 理解されつつあるが, 呼吸モニター装置と嚥下造影検査や嚥下内視鏡検査(VE)を同期した研究報告は少ない. 今回, 汎用品を用いて, ソフトによる簡易同期システムを作製したので, その作製方法および精度について報告する. 【方法】 システム構成および作製手順 生体情報収録部分は, 嚥下内視鏡(VE)画像, 呼吸モニター画像(トリガー信号, 上胸部, 腹部), および検査中の顔面画像を, それぞれ, 3台のデジタルビデオカメラでDVテープに録画し, マイクの音とトリガー音を音声分配器によって各々の画像に同時記録できるようにした. 画像処理...

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Veröffentlicht in:日本摂食・嚥下リハビリテーション学会雑誌 2010, Vol.14 (3), p.428-428
Hauptverfasser: 長崎信一, 小西勝, 太田清人, 南谷さつき, 谷本啓二
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:【背景および目的】 嚥下運動における呼吸の役割の重要性は, 理解されつつあるが, 呼吸モニター装置と嚥下造影検査や嚥下内視鏡検査(VE)を同期した研究報告は少ない. 今回, 汎用品を用いて, ソフトによる簡易同期システムを作製したので, その作製方法および精度について報告する. 【方法】 システム構成および作製手順 生体情報収録部分は, 嚥下内視鏡(VE)画像, 呼吸モニター画像(トリガー信号, 上胸部, 腹部), および検査中の顔面画像を, それぞれ, 3台のデジタルビデオカメラでDVテープに録画し, マイクの音とトリガー音を音声分配器によって各々の画像に同時記録できるようにした. 画像処理が可能になるように, 各DVテープ画像を画像取り込み編集ソフト(iMovie)にてパーソナルコンピュータ(PC)に取り込み, MPEG4形式の動画ファイルを作製した. 〔合成前の各画像における音のズレに対する検討〕マイクをVEのプローブやデジタルビデオカメラ(顔面用)に衝突させ, その動画ファイルを用いて, 衝突時のコマと音の発生時のコマのズレを測定した. また呼吸モニター画面の動画ファイルを用いてトリガー信号とトリガー音とのズレを測定した. これを7回くり返し測定し平均を算出した. 再現性を見るために1カ月後, 2カ月後に同様の実験を行った. 【結果】 音と画像のズレは, PC画像上の呼吸モニターは2コマ, それ以外は1コマ, 音が先行していた. これらの結果は実験日による変化は見られなかった. 同期した合成画像作製は, 各動画のトリガー音を基準にし, 上記の結果を用いて補正して, 合成画像用ソフト(After effect)を用いて合成動画ファイルを作製した. 【考察】 この同期システムの再現性は良好であり, 合成画像を±1コマ以内のズレをすることが可能になり, 嚥下動態の解析に十分に堪えうると思われる.
ISSN:1343-8441