1-3-22 維持期脳卒中患者における誤嚥性肺炎発症予測のためのスクリーニングテストの検討
【目的】 高齢者の肺炎の約7割は誤嚥性肺炎であると言われ, その背景には脳卒中後の摂食・嚥下障害が存在する. 従って, 維持期脳卒中患者に対し誤嚥性肺炎の発症リスクを判定し, 高リスク患者に嚥下リハ, 口腔ケア等を重点的に実施することは肺炎予防の観点から重要である. しかし, これまでに誤嚥性肺炎のリスクを判定する方法を検討した報告は少ないため, 今回, 嚥下障害を有する維持期脳卒中患者に対し, 嚥下障害スクリーニングテスト等を行い肺炎発症との関連を調査した. 【方法】 対象は脳卒中維持期で, 大熊らの「摂食・嚥下障害の質問紙」で「嚥下障害あり」と判定された患者である. 対象者に対し, Bar...
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Veröffentlicht in: | 日本摂食・嚥下リハビリテーション学会雑誌 2010, Vol.14 (3), p.335-336 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 【目的】 高齢者の肺炎の約7割は誤嚥性肺炎であると言われ, その背景には脳卒中後の摂食・嚥下障害が存在する. 従って, 維持期脳卒中患者に対し誤嚥性肺炎の発症リスクを判定し, 高リスク患者に嚥下リハ, 口腔ケア等を重点的に実施することは肺炎予防の観点から重要である. しかし, これまでに誤嚥性肺炎のリスクを判定する方法を検討した報告は少ないため, 今回, 嚥下障害を有する維持期脳卒中患者に対し, 嚥下障害スクリーニングテスト等を行い肺炎発症との関連を調査した. 【方法】 対象は脳卒中維持期で, 大熊らの「摂食・嚥下障害の質問紙」で「嚥下障害あり」と判定された患者である. 対象者に対し, Barthel Index (BI), 反復唾液飲みテスト(RSST), 改訂水飲みテスト(MWST), フードテスト(FT), 2段階簡易嚥下誘発試験(SSPT-1, SSPT-2), 口腔ケア指数(OCI)を施行した. また, 脳卒中発症から6カ月以上経過後の誤嚥性肺炎の既往の有無について診療録で後方視的に調査し肺炎発症と各テストの結果との関連を検討した. 【結果】 対象者は21名(平均年齢73.2歳)で, 誤嚥性肺炎発症の既往があるのは10名(肺炎群), ないのは11名(非肺炎群)であった. 各スクリーニングテスト別の感度, 特異度は, RSSTは0.80, 0.73, MWSTは0.60, 0.64, FTは0.50, 0.73, SSPT-1は1.0, 0.55, SSPT-2は0.40, 1.0であり, BIは肺炎群23.3, 非肺炎群91.6で統計学的有意差を認め(p |
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ISSN: | 1343-8441 |