II-P6-4 グループホームにおける個別訓練メニューを用いた口腔機能訓練の効果について

【目的】近年, 口腔機能訓練に取り組んでいる施設が増えてきている事や口腔機能維持管理加算が算定されることからも, この問題に対する世間の意識が高くなっていることが伺える. しかし, 各個人での口腔機能問題は様々であり, そこに対し, 対応できていないのが現状である. 今回, 我々は熊本県下における, 普段集団嚥下訓練を行っているグループホームにおいて, 各個人に合わせた個別機能訓練を試み, その効果について評価した. 【対象と方法】入所者の中から協力の得られる方を選出し, 8名の方(女7名・男1名 平均年齢84歳)に対し口腔機能アセスメントを記録, 施行前に施設職員の方に日頃気になっている各個...

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Veröffentlicht in:日本摂食・嚥下リハビリテーション学会雑誌 2009, Vol.13 (3), p.549-549
Hauptverfasser: 加藤一朗, 長野靖弘, 園田隆紹, 松下哲也, 三村彰吾, 鮫田誠也, 森永義臣, 吉永修, 吉川郷子
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Zusammenfassung:【目的】近年, 口腔機能訓練に取り組んでいる施設が増えてきている事や口腔機能維持管理加算が算定されることからも, この問題に対する世間の意識が高くなっていることが伺える. しかし, 各個人での口腔機能問題は様々であり, そこに対し, 対応できていないのが現状である. 今回, 我々は熊本県下における, 普段集団嚥下訓練を行っているグループホームにおいて, 各個人に合わせた個別機能訓練を試み, その効果について評価した. 【対象と方法】入所者の中から協力の得られる方を選出し, 8名の方(女7名・男1名 平均年齢84歳)に対し口腔機能アセスメントを記録, 施行前に施設職員の方に日頃気になっている各個人ごとの問題点を聞き, これらを元にして問題のある機能への訓練メニューを作成し, 週1回のペースで6カ月間続けた. 【結果】機能上の大きな変化は認められなかったが, 日常生活においてムセが少なくなった, 食べこぼしが少なくなった等施設職員の方から施行後の変化について報告があった. 【考察】大きな機能向上は認められていないが, 機能低下は認められず, 被検者の方の日常生活の援助となっていることからも, 今回の取り組みは意義のあるものであったと言える. しかし, 集団訓練のみ行っている期間と比べ, 機能上は大きな変化が認められていないことから, 訓練を行うペースが週一回では少なかったのではないかと考えられる. また, 施設職員の方を訓練にかかわって頂くようにメニューを考慮する必要が合ったのではないかとも思われる. 今後は以上の点を踏まえ, 改善していく必要がある.
ISSN:1343-8441