II-P6-1 ─当院における嚥下障害患者に対する間欠的カテーテルの課題

【目的】嚥下障害患者の栄養摂取方法として, 経管栄養法があり, 主に経鼻経管栄養法(以下NG), 胃瘻栄養法, 間欠的経管栄養法(以下IC)に分けられる. 中でもICは, 非侵襲的で, 注入時以外はチューブフリーとなり, 嚥下訓練の一環としての利点もある. 当院でも昨年からICを導入した. 現在までに18例を経験したので, 当院でのICの位置づけについて報告する. 【対象】平成20年4月~平成21年4月までのIC施行患者18例(男性13名, 女性5名 平均78.2歳)を対象とした. 疾患は, 脳卒中11例, 誤嚥性肺炎3例, パーキンソン病1例, 急性硬膜下血腫1例, 気道熱傷後1例, 電解質...

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Veröffentlicht in:日本摂食・嚥下リハビリテーション学会雑誌 2009, Vol.13 (3), p.548-548
Hauptverfasser: 秋枝克昌, 木村有花, 村田和弘
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:【目的】嚥下障害患者の栄養摂取方法として, 経管栄養法があり, 主に経鼻経管栄養法(以下NG), 胃瘻栄養法, 間欠的経管栄養法(以下IC)に分けられる. 中でもICは, 非侵襲的で, 注入時以外はチューブフリーとなり, 嚥下訓練の一環としての利点もある. 当院でも昨年からICを導入した. 現在までに18例を経験したので, 当院でのICの位置づけについて報告する. 【対象】平成20年4月~平成21年4月までのIC施行患者18例(男性13名, 女性5名 平均78.2歳)を対象とした. 疾患は, 脳卒中11例, 誤嚥性肺炎3例, パーキンソン病1例, 急性硬膜下血腫1例, 気道熱傷後1例, 電解質異常1例であった. 【結果】ICから完全に経口摂取のみに移行した症例は3例, 楽しみ程度も含めて経口摂取併用例は7例, 胃瘻(以下PEG)へ移行は5例, NGへ移行は1例, 術後感染症等による死亡2例であった. 嚥下障害発症から, 開始までの期間は平均22.4日, 実施期間は平均46.9日であった. 【考察・結語】ICとPEGでは, ICの方が将来的に経口摂取可能となる症例が多いとの報告があり, 安易にPEGを造設するべきではないとも言われている. 当院でも18例中10例は, 併用も含めて経口摂取可能となっているが, 5例はICを経て, PEGを造設した. 1例は不穏となり, ICが困難となったためPEGを造設したが, 他の4例は, 職員の知識・技術不足や退院後や転院後の施設の対応基準によるものであった. ICを継続した3例については, 家族の理解や転院先の施設への説明会を行い, 退院や転院など受け入れが可能となった. ICから経口摂取へ直接移行できることが理想であり, そのための努力が必要と思われるが, 周辺医療機関・施設と連携をとりながら, ICが継続できる環境を作ることも重要と考えられた. 【結語】積極的にICを取り入れ, ICを継続できる環境作りが重要と考えられた.
ISSN:1343-8441