II-3-11 当院の嚥下治療チーム回診対象患者の検討
【はじめに】当院の嚥下治療チームは, 第12回の当学会において発表を行った. その後3年が経過し, 看護師を中心とした摂食機能療法の算定やNSTメンバーの回診参加など, 少しずつ改良しながらチーム医療を継続. 今回我々は, 前回発表の対象症例も含めたH17年9月からH20年8月までの3年間に, チームで回診を行った症例について検討を行ったので, 改良点とともに報告した. 【結果】回診患者のリストアップは, STからと病棟看護師からの経路の2つがあり, これには変更はない. 回診リスト表は, 管理栄養士の参加により, 患者の栄養経路や摂取内容, 摂取カロリーが詳細にわかるように改良. 対象症例は...
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Veröffentlicht in: | 日本摂食・嚥下リハビリテーション学会雑誌 2009, Vol.13 (3), p.430-430 |
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Hauptverfasser: | , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 【はじめに】当院の嚥下治療チームは, 第12回の当学会において発表を行った. その後3年が経過し, 看護師を中心とした摂食機能療法の算定やNSTメンバーの回診参加など, 少しずつ改良しながらチーム医療を継続. 今回我々は, 前回発表の対象症例も含めたH17年9月からH20年8月までの3年間に, チームで回診を行った症例について検討を行ったので, 改良点とともに報告した. 【結果】回診患者のリストアップは, STからと病棟看護師からの経路の2つがあり, これには変更はない. 回診リスト表は, 管理栄養士の参加により, 患者の栄養経路や摂取内容, 摂取カロリーが詳細にわかるように改良. 対象症例はのべ546例で男性271例, 女性275例と性差は認めず, STからのリストアップは313例, 看護師からは233例であった. 対象症例の年齢は70歳~90歳代が多くを占め, 平均年齢は81.2歳と高齢であった. 疾患別割合は前回発表時と同様, 脳卒中急性期・頭部外傷, 廃用・嚥下性肺炎が多くを占めた. 回診開始時と退院時の栄養経路は, 回診を重ねるほど経口摂取断念症例が減少. 経腸栄養などを併用して経口を維持する傾向にあった. H19年1月より病棟看護師を中心とした摂食機能療法算定システム構築. 看護師の介助・見守りが必要で, 経口摂取をしている症例99例に算定を行った. 99例中, 経口摂取維持で退院したのは80例で, 19例は病状の悪化, 高度嚥下障害・嚥下性肺炎の再燃により経口維持できなかった. チーム回診の効果を評価するため, 各年別の再入院数を調査. 再入院数は減少傾向にあるが, 経口のみの栄養経路で退院した症例に再入院する傾向があり, 退院後の栄養管理・機能維持に問題があると考えた. 【考察】3年間を年別に比較することで, 回診により, 嚥下障害患者への対応に医師・コメディカルへの意識の変化が見え, ある程度の効果があることがわかった. 今後は, さらに栄養管理をしっかり行いながら回診, 入院中の良好なリハ・再入院の防止につなげたい. |
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ISSN: | 1343-8441 |