I-P3-4 当院の摂食・嚥下リハビリテーション対象者の特徴

【はじめに】当院はH18年4月より多職種からなる摂食嚥下リハビリテーション(以下嚥下リハ)のシステムを構築し, チームアプローチを展開している. 今回は当院の嚥下リハ対象者の特徴について調査したので報告する. 【対象】平成18年4月から平成21年2月までリハビリテーション科に嚥下リハの依頼があった嚥下障害患者は全71名(男性39名, 女性32名 平均年齢82.5±7.9歳). 原疾患内訳は廃用症候群29名, 脳血管疾患17名, 誤嚥性肺炎11名, 急性期肺炎9名, その他5名であった. 【方法】嚥下リハ終了時の藤島の嚥下グレード4以上を経口摂取(A)群, 3以下を非経口摂取(B)群, として分...

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Veröffentlicht in:日本摂食・嚥下リハビリテーション学会雑誌 2009, Vol.13 (3), p.374-375
Hauptverfasser: 乾亮介, 森清子, 中島敏貴, 河合愛, 藤井和正, 辻明日香, 杉島裕美子, 遠山佳樹, 須永壮一
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:【はじめに】当院はH18年4月より多職種からなる摂食嚥下リハビリテーション(以下嚥下リハ)のシステムを構築し, チームアプローチを展開している. 今回は当院の嚥下リハ対象者の特徴について調査したので報告する. 【対象】平成18年4月から平成21年2月までリハビリテーション科に嚥下リハの依頼があった嚥下障害患者は全71名(男性39名, 女性32名 平均年齢82.5±7.9歳). 原疾患内訳は廃用症候群29名, 脳血管疾患17名, 誤嚥性肺炎11名, 急性期肺炎9名, その他5名であった. 【方法】嚥下リハ終了時の藤島の嚥下グレード4以上を経口摂取(A)群, 3以下を非経口摂取(B)群, として分類し, 年齢, Barthel index(BI), 誤嚥性肺炎, 脳血管疾患, 認知症の既往・合併症についてカルテより後方視的に調査し, 検証した. 【結果】A群38名, B群33名であった. 平均年齢はA群81.7歳, B群82.6歳. BIの開始時平均はA群21.7点, B群8.3点, 終了時平均はA群35.6点, B群5.8点で有意差が認められた. 既往・合併症は誤嚥性肺炎ではA群9名, B群15名, 脳血管疾患ではA群21名, B群25名, 呼吸器疾患ではA群7名, B群8名, 認知症ではA群11名, B群11名であり, 誤嚥性肺炎と脳梗塞の両方を合併した者はA群4名に対し, B群13名であった. また既往・合併症を有さない者はA群7名に対し, B群2名であった. 【まとめ・考察】当院の嚥下リハ対象者は既往・合併症として誤嚥性肺炎と脳梗塞の両方を合併した者が, 経口摂取を獲得できない傾向にあった. また, BIは嚥下リハ開始時・終了時ともにA群の方が高い点数であった. このことから, 予後予測について年齢よりも, 開始時のBIの点数と, 既往・合併症として誤嚥性肺炎, 脳梗塞の有無が指標になると考えられた.
ISSN:1343-8441