I-P2-23 当院における摂食嚥下チームについての報告―歯科医師と歯科衛生士を中心としたチームづくり

私たちの病院は, 30万都市である福島市の中心よりやや西に位置している. 近年, 摂食嚥下リハビリテーションに対する重要性が高まってきている. その流れの中で当病院において脳血管障害後遺症による嚥下障害患者に対し医師・看護師・介護士等の意識は低く, 日々の労務で患者への尊厳を持った対応すら大変であるように感じ取れる状態であった. しかし, まだまだ多くの病院において同様な状態であることが嚥下障害治療をなかなか普及していかない要因にあると考えられる. そこで私は, 当病院に赴任してまず, 入院患者さんの口腔内環境を確認し, 歯科衛生士の協力の下専門的口腔ケアを始めた. しかし, 外来業務との掛け...

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Veröffentlicht in:日本摂食・嚥下リハビリテーション学会雑誌 2009, Vol.13 (3), p.372-372
Hauptverfasser: 原純一, 吉野ひろみ, 齊藤弘子, 福村直毅
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:私たちの病院は, 30万都市である福島市の中心よりやや西に位置している. 近年, 摂食嚥下リハビリテーションに対する重要性が高まってきている. その流れの中で当病院において脳血管障害後遺症による嚥下障害患者に対し医師・看護師・介護士等の意識は低く, 日々の労務で患者への尊厳を持った対応すら大変であるように感じ取れる状態であった. しかし, まだまだ多くの病院において同様な状態であることが嚥下障害治療をなかなか普及していかない要因にあると考えられる. そこで私は, 当病院に赴任してまず, 入院患者さんの口腔内環境を確認し, 歯科衛生士の協力の下専門的口腔ケアを始めた. しかし, 外来業務との掛け持ちによる限界はすぐに見え, 病棟看護師・介護士の協力強化の必要を痛感した. さらに, 口腔内の変化に気づける歯科医師と歯科衛生士による専門的口腔ケアや歯科処置に加え患者さんのQOL向上にもっと私たちが直接的に関与できないかと考え, 東北摂食嚥下リハビリテーション研究会に参加し, 嚥下内視鏡(以下VE)検査をすることでそれぞれの患者さんにとって適した経口摂取の可能性を評価できることを知った. その後鶴岡協立リハビリテーション病院へ当科歯科衛生士と共に研修に行きVE検査の手技, 診断, 摂食嚥下リハビリテーションを学んだ. 当病院にその意義と必要性を病院職員への勉強会, 病室での実演を行い, 医師の協力の下VE検査を歯科医師が行いそのサポートを歯科衛生士が行うスタイルを確立してきたので, その現状について報告する.
ISSN:1343-8441