II-P5-9 食看護アセスメント指標の開発 -試案作成まで

【目的】療養者にとってよりよい食事となるよう「生活者として対象を捉える」看護本来の視点が反映される「食看護アセスメント指標の開発」にむけた試案作成. 【方法】国内文献133件, 海外文献15件より本研究に有効と思われた47文献146項目を分析対象とし, アセスメント項目を抽出し内容分析を行い, 11のカテゴリーを抽出した. これに基づいてインタビューガイドを作成し, 食行動プロセスに障害を抱える療養者6名と看護師13名を対象としインタビューを実施, 質的記述的検討を行った. この結果を統合し, 食看護アセスメント指標の試案を作成した. 【結果】データ分析の結果, 看護師では食行動における機能面...

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Veröffentlicht in:日本摂食・嚥下リハビリテーション学会雑誌 2008, Vol.12 (3), p.471-472
Hauptverfasser: 濱野めぐみ, 田中響, 沼田靖子
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:【目的】療養者にとってよりよい食事となるよう「生活者として対象を捉える」看護本来の視点が反映される「食看護アセスメント指標の開発」にむけた試案作成. 【方法】国内文献133件, 海外文献15件より本研究に有効と思われた47文献146項目を分析対象とし, アセスメント項目を抽出し内容分析を行い, 11のカテゴリーを抽出した. これに基づいてインタビューガイドを作成し, 食行動プロセスに障害を抱える療養者6名と看護師13名を対象としインタビューを実施, 質的記述的検討を行った. この結果を統合し, 食看護アセスメント指標の試案を作成した. 【結果】データ分析の結果, 看護師では食行動における機能面のアセスメントや援助技術は多く抽出されたが, 「心理的」「社会的・文化的」側面では機能面に比べ乏しく概念的な内容であった, 患者では看護師からの「気遣われている態度や声かけ」が, よりよい食事へ影響する援助であることが明らかとなった. アセスメント指標は, 「食事前, 食事中, 食事後」という時間軸を中心とした一連の看護援助に沿ったものとなった. 項目は療養者の姿勢, 口腔機能から嚥下機能, 食事動作, 食事形態, 環境調整など摂食嚥下機能に関わる項目に加え, これまでの食習慣(家族でのきまりや教え), 食事への思いなど生活の中の食事として捉える項目と看護師の構えが付加された. 【考察】研究対象の特性による影響として, 脳神経疾患で食行動プロセスに障害のある患者とその援助に携わる看護師が対象の多くを占め, 運動機能ならびに摂食嚥下機能を重視する看護技術における専門分化をみることができる. 今後, 「食事をする」営みへの援助を指南するアセスメント指標へと発展させるため, 対象の枠を広げデータ収集し臨床看護師による表面妥当性の検討を重ねることと摂食嚥下認定看護師や専門看護師など看護の専門家による内容妥当性の検討を行いアセスメント指標の洗練が必要である.
ISSN:1343-8441