II-P5-1 「摂食嚥下障害患者に対する看護師の関わり」-プライマリー看護師のインタビューを通して
【はじめに】当院では, 嚥下障害の評価と治療を効率的に行うため, 嚥下関連ケアシステムに基づいて嚥下チームが嚥下造影検査と月2回の嚥下カンファレンスを実施している. 今回, プライマリー看護師がどのように患者に関わったかを調査することで今後の援助方法と嚥下チームの課題を検討した. 【方法】摂食・嚥下機能が向上した患者のプライマリー看護師5名にインタビューを実施, 回答を知識, 技能, 態度の3領域に分けて検討した. 【結果】知識領域では, プライマリー看護師は摂食嚥下に関する基礎知識を持ち, 患者・家族, スタッフから情報収集をしていた. また, 危険性を考慮し, 回復しているか否かを, 患者...
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Veröffentlicht in: | 日本摂食・嚥下リハビリテーション学会雑誌 2008, Vol.12 (3), p.468-468 |
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Hauptverfasser: | , , , , , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 【はじめに】当院では, 嚥下障害の評価と治療を効率的に行うため, 嚥下関連ケアシステムに基づいて嚥下チームが嚥下造影検査と月2回の嚥下カンファレンスを実施している. 今回, プライマリー看護師がどのように患者に関わったかを調査することで今後の援助方法と嚥下チームの課題を検討した. 【方法】摂食・嚥下機能が向上した患者のプライマリー看護師5名にインタビューを実施, 回答を知識, 技能, 態度の3領域に分けて検討した. 【結果】知識領域では, プライマリー看護師は摂食嚥下に関する基礎知識を持ち, 患者・家族, スタッフから情報収集をしていた. また, 危険性を考慮し, 回復しているか否かを, 患者の全体像をふまえながら評価していた. 一方, 嚥下チームが検査・評価後計画を立案し, プライマリー看護師に知らされずに訓練が開始されていた為, 計画性がなかったという回答であった. 技能領域では, 訓練期間中自発的に, 嚥下機能評価テスト(RSST・水のみテスト)を実施していなかった. 態度領域は, 患者に関心を持っており, 受け持ち前には不安を感じていたが時間がたつにつれて嚥下チームのサポートに安心して援助を行い, 患者・家族の要望と現状とのギャップに困難を感じながらも, 回復した結果に喜びを感じていた. 【考察】プライマリー看護師は, 患者の回復に喜びを感じていたが, 患者に対して効果的に知識, 技術を活用した援助ができていなかった. このことから, 嚥下チームの課題は, プライマリー看護師が効果的な援助をおこなうため, プライマリー看護師と嚥下訓練の計画を共有し, 嚥下機能評価テストが実施できるように支援を行うことが必要と考えられた. プライマリー看護師がどのような思いで患者の援助を行っているかを理解し, 摂食・嚥下障害患者に対しての関心, 意欲が維持できるように, 嚥下チームが支援を行ってくことは, 患者にとって満足のいく看護の実践に結びつくと考えられる. |
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ISSN: | 1343-8441 |