II-P1-10 チーム医療で行った摂食外来の検討 -第2報 依存・拒食傾向を示す患者の検討
【はじめに】当院では1987年より摂食外来を開設しチームアプローチによる指導・訓練を行っている. 摂食外来を受診する患者の中には, 栄養摂取を哺乳ビンや経管栄養に依存し拒食症状を示すものが認められる. そこで今回, 1997年4月より2008年3月までの11年間に摂食外来を受診した患者240名のなかで, 依存・拒食症状を示した患者51名(21%)について調査検討を行った. 【結果】初診時年齢の平均は2歳3か月で, 1歳~1歳6か月未満が最も多く15名(29%), 1歳6か月~2歳未満が12名(24%)であった. 基礎疾患は脳性麻痺が17名(33%), 染色体異常および症候群が17名(33%),...
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Veröffentlicht in: | 日本摂食・嚥下リハビリテーション学会雑誌 2008, Vol.12 (3), p.434-435 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 【はじめに】当院では1987年より摂食外来を開設しチームアプローチによる指導・訓練を行っている. 摂食外来を受診する患者の中には, 栄養摂取を哺乳ビンや経管栄養に依存し拒食症状を示すものが認められる. そこで今回, 1997年4月より2008年3月までの11年間に摂食外来を受診した患者240名のなかで, 依存・拒食症状を示した患者51名(21%)について調査検討を行った. 【結果】初診時年齢の平均は2歳3か月で, 1歳~1歳6か月未満が最も多く15名(29%), 1歳6か月~2歳未満が12名(24%)であった. 基礎疾患は脳性麻痺が17名(33%), 染色体異常および症候群が17名(33%), 知的障害が15名(29%)であった. 心疾患を合併している者が16名(31%)に認められた. 第1報と同様に5群分類すると, 正常発達群3名(6%), 知的障害群23名(45%), 軽度~中等度障害群16名(31%), 重度障害群9名(18%)であった. 栄養摂取方法は哺乳びん24名(47%), 経管栄養24名(47%), 胃瘻2名(4%), 母乳1名(2%)であった. 受診理由は, 「離乳食を嫌がる」が29名(57%)と多く, 次いで「離乳食を食べない」の14名(27%)であった. 口腔咽頭吸引, 在宅酸素投与, 経管栄養など在宅医療を行っているものが29名(57%)に認められた. 摂食外来受診後の経過は, 院内フォロー18名(35%), 中断10名(20%), 他病院への移行が8名(17%)であった. 【考察】依存・拒食傾向を示す者には, 在宅医療を行っている者や心疾患を合併している者など, 出生直後より入院している者が多くみられ, 在宅医療中あるいは入院中に依存・拒食症状が生じた可能性が考えられた. このことから, 依存・拒食傾向の定着前の早期介入が重要であると考えられた. |
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ISSN: | 1343-8441 |