II-P1-8 地域医療の一環としての摂食・嚥下連絡協議会の発足とその経過
【緒言】近年, 多くの施設や学校などで摂食・嚥下に問題の認められる障害児・者に対し摂食・嚥下リハビリテーションが遂行されている. しかしながら, 指導法や介助法などが全ての施設・機関で統一されているとは言い難い. また, 就学や卒業により, 環境が変わると指導法や食形態の決定などを一から検討するなど本人のみならず保護者が困惑するケースが認められる. そこで, 日本大学松戸歯学部障害者歯科学講座がコーディネーターとなり, 松戸市近隣の就学前施設, 特別支援学校, 成人施設に呼びかけ, 食事介助法や指導法の円滑な伝達および統一した食形態などを目標に摂食・嚥下連絡協議会を発足した. その活動について...
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Veröffentlicht in: | 日本摂食・嚥下リハビリテーション学会雑誌 2008, Vol.12 (3), p.433-434 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 【緒言】近年, 多くの施設や学校などで摂食・嚥下に問題の認められる障害児・者に対し摂食・嚥下リハビリテーションが遂行されている. しかしながら, 指導法や介助法などが全ての施設・機関で統一されているとは言い難い. また, 就学や卒業により, 環境が変わると指導法や食形態の決定などを一から検討するなど本人のみならず保護者が困惑するケースが認められる. そこで, 日本大学松戸歯学部障害者歯科学講座がコーディネーターとなり, 松戸市近隣の就学前施設, 特別支援学校, 成人施設に呼びかけ, 食事介助法や指導法の円滑な伝達および統一した食形態などを目標に摂食・嚥下連絡協議会を発足した. その活動について報告する. 【経過】発足した平成17年は, 就学前施設, 養護学校(当時)1校および身体障害者通所授産施設(当時)が参加した. 平成17年度は3回の会合を持ち, 各施設での摂食に関する現状の意見交換を行うとともに食形態や食具, 机, 椅子などの食環境をどこまで統一できるかの検討を行った. 第一段階として, 各施設共通の食事カードを作成した. また, 栄養士が各施設を交互に訪問することにより食形態の統一を目指すこととした. 一方, 食事介助をする職員や教員のスキルアップの向上を目指すことも確認した. 平成18年度には, 市内の養護学校がさらに1校参加するようになった. 食事カードの使用状況および食形態の統一の進行具合の確認を行った. また, 摂食・嚥下に関するマニュアルの作成を検討した. 平成19年度は2回の会合を持ち, マニュアル作成の進行状況や食事カードの内容の再検討を行った. 【まとめ】連絡協議会の発足により, 各施設間での連絡が容易になり, 施設間の交流が増え連携が強化された. 今後は, マニュアルの充実や合同の研修会の開催を行うことを通して, 連携強化を図るとともに, より多くの施設に参加を呼びかける予定である. |
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ISSN: | 1343-8441 |