II-P1-5 知的障害児・者施設における安心・安全な食事介助を目指して~支援員の取り組み

【はじめに】当施設は, 知的障害児・者(354人), 重症心身障害児(60人)の方々が利用している施設である. また, 施設内に診療所(内科・歯科等)を併設し, 内科医, 歯科医, 薬剤師等の医療職が勤務している. 今回の我々は, 直接, 食事支援を展開する支援員に対して摂食・嚥下リハビリテーションの知識・技能の共有をするためのアプローチと, 医療職との連携について報告する. 【経緯】平成11年, 利用者の高齢化による障害の重度化及び進行性の疾患等により, 摂食・嚥下機能が低下し, 誤嚥性肺炎を繰り返す利用者の増加が顕著となってくる. そのため, 摂食・嚥下リハビリテーションの専門医を招き,...

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Veröffentlicht in:日本摂食・嚥下リハビリテーション学会雑誌 2008, Vol.12 (3), p.432-432
Hauptverfasser: 菰原幸子, 巻川美千代, 川島由美子, 前田時子, 内田淳
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:【はじめに】当施設は, 知的障害児・者(354人), 重症心身障害児(60人)の方々が利用している施設である. また, 施設内に診療所(内科・歯科等)を併設し, 内科医, 歯科医, 薬剤師等の医療職が勤務している. 今回の我々は, 直接, 食事支援を展開する支援員に対して摂食・嚥下リハビリテーションの知識・技能の共有をするためのアプローチと, 医療職との連携について報告する. 【経緯】平成11年, 利用者の高齢化による障害の重度化及び進行性の疾患等により, 摂食・嚥下機能が低下し, 誤嚥性肺炎を繰り返す利用者の増加が顕著となってくる. そのため, 摂食・嚥下リハビリテーションの専門医を招き, 摂食・嚥下機能やリハビリテーションにかかる知識・支援技術習得のための取り組みを始めた. また, 利用者の「食べること」に対するチームとしての取り組みを進めるため, 摂食嚥下リハビリテーション委員会が設置され, 施設としての取り組みの方向性が具体化される. さらに, 平成18年からは, 摂食・嚥下リハビリテーションを効果的に進めるため, 支援員を中心とした「食事検討会」が立ち上げ, 食事介助を中心とした基本的な摂食・嚥下の知識・技術の向上を図る取り組みを実施した. 【取り組み】・食事介助に関する基本的な介助ビデオを独自に作製(安心・安全な食事介助)・研修会の実施・アンケートの実施【考察(まとめ)】利用者の摂食・嚥下機能障害は増加の傾向を示し, 支援員の摂食・嚥下リハビリテーションにかかる知識・技術向上のための継続的な取り組みは重要と考える. また, 直接, 食事支援にかかわる支援員の積極的取り組みは, 利用者の状況確認を確実なものとし, チームアプローチを効果的に進める上で, さらに食事支援サービスの質向上が図られるものと考える.
ISSN:1343-8441