II-4-20 教育用摂食・嚥下3次元コンピューターグラフィックスモデル製作の試み
【はじめに】初学者にとって摂食・嚥下にかかわる筋肉, 粘膜骨, 軟骨など諸器官の立体的な位置関係や運動プロセスを理解することは困難であり, 従来の図版や模型を用いた学習では限界があった. そこで教育用摂食・嚥下3次元コンピューターグラフィックスモデル(3DCGモデル)を製作し, 学習や理解の手助けにすることを試みた. 【方法】摂食・嚥下時の頭頸部の動きを外部より多方向からビデオ撮影した画像や嚥下造影・内視鏡より得られた画像, 解剖図譜, 頭蓋骨のレプリカ模型などをもとに3次元CGソフト(3dsMax9 Autodesk社)を使用し, 胸部を含めた頭頸部の3DCGモデルを製作した. さらに嚥下動...
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Veröffentlicht in: | 日本摂食・嚥下リハビリテーション学会雑誌 2008, Vol.12 (3), p.390-391 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 【はじめに】初学者にとって摂食・嚥下にかかわる筋肉, 粘膜骨, 軟骨など諸器官の立体的な位置関係や運動プロセスを理解することは困難であり, 従来の図版や模型を用いた学習では限界があった. そこで教育用摂食・嚥下3次元コンピューターグラフィックスモデル(3DCGモデル)を製作し, 学習や理解の手助けにすることを試みた. 【方法】摂食・嚥下時の頭頸部の動きを外部より多方向からビデオ撮影した画像や嚥下造影・内視鏡より得られた画像, 解剖図譜, 頭蓋骨のレプリカ模型などをもとに3次元CGソフト(3dsMax9 Autodesk社)を使用し, 胸部を含めた頭頸部の3DCGモデルを製作した. さらに嚥下動作, とくに喉頭挙上と気道防御を中心にアニメーションによる再現を試みた. 【考察】3DCGモデルでは色彩, 透明度, プロポーションなどを自由に変更でき, 移動, 回転, 変形などのアニメーションも可能である. 必要とされる対象物を選択し, 全体の中での位置関係を保ちながらあらゆる方向から俯瞰したり, 必要な部分のみを強調することができるため, 諸器官の位置関係や形態, 運動経路に対して, より直感的な理解が得やすく, 従来の図版や模型と相補的に用いることで効果的な学習が可能であると思われた. 【展望】摂食・嚥下のプロセスは多様であり一つのモデルですべてを表現することは困難である. 今後, 摂食・嚥下のパターンに応じた複数のモデルを製作していく予定である. |
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ISSN: | 1343-8441 |