II-3-22 食物レオロジー特性が嚥下時の口蓋帆挙筋活動に及ぼす影響~異なる非ニュートン特性を持つ試料を用いた試行

【目的】口蓋帆咽頭(いわゆる鼻咽腔)閉鎖機能は, 嚥下時の口腔相から咽頭相への移行段階に於いて, 食塊の口峡の通過量と咽頭への送り込み圧の調整に関わっている. 従って, この段階での口蓋帆咽頭閉鎖機能の調節様相の解明は, 誤嚥防止, 並びに嚥下訓練食の開発の為の一つの礎となる. 演者らはこれまで, 嚥下量や粘性の関与について検討し, 水とニュートン流体に近い牛乳では, 粘度の高い牛乳の方が, 口蓋帆挙筋活動(LVPa)が小さいことを明らかにした. 今回は, B型粘度計ではほぼ同粘度でありながら, 異なる非ニュートン特性を持つ低粘度の試料を用いてLVPaを検討した. 【対象と方法】対象は健常成人...

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Veröffentlicht in:日本摂食・嚥下リハビリテーション学会雑誌 2008, Vol.12 (3), p.375-376
Hauptverfasser: 河合利彦, 舘村卓, 外山義雄, 阪井丘芳
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Zusammenfassung:【目的】口蓋帆咽頭(いわゆる鼻咽腔)閉鎖機能は, 嚥下時の口腔相から咽頭相への移行段階に於いて, 食塊の口峡の通過量と咽頭への送り込み圧の調整に関わっている. 従って, この段階での口蓋帆咽頭閉鎖機能の調節様相の解明は, 誤嚥防止, 並びに嚥下訓練食の開発の為の一つの礎となる. 演者らはこれまで, 嚥下量や粘性の関与について検討し, 水とニュートン流体に近い牛乳では, 粘度の高い牛乳の方が, 口蓋帆挙筋活動(LVPa)が小さいことを明らかにした. 今回は, B型粘度計ではほぼ同粘度でありながら, 異なる非ニュートン特性を持つ低粘度の試料を用いてLVPaを検討した. 【対象と方法】対象は健常成人10名とした. 試料はB型粘度計で350~450mPa・sでありながら, ずり速度依存性粘度が異なるように, とろみ調整食品(キサンタンガム系・グアガム系・澱粉系)を緑茶に混和し, 試料A, B, Cを作成した. 予め, 被験者毎に測定した各試料の至適嚥下量の平均値を求め, それを個人の一回嚥下量として実験を行った. 嚥下時のLVPaは, Tachimuraらの方法に準じて採取し, 試料間で比較した. 【結果】試料A嚥下時のLVPaは, その他の試料嚥下時のそれと比較して有意に大きかった(p
ISSN:1343-8441