II-P4-13 摂食指導の継続のための支援態勢に関する検討
「目的」松戸市こども発達センターでは平成10年10月より医師・歯科医師・看護師・栄養士・作業療法士のチームにて摂食外来を開始した. 多くの障害児に効果がみられる一方, 指導を途中で中断する者も多くみられた. そこで, 1年以上指導を継続した後に中断した者について調査・分析したところ, 今後の支援に参考となる知見を得たので報告する. 「方法」平成10年10月~18年12月までの受診者267名のうち, 転居・死亡等の理由により受診不可となった者を除く225名を本調査の対象者とし1年以上継続した後に中断した者を長期指導後中断群(34名)とした. 調査項目は, 初診時年齢, 障害名, 摂食機能評価とし...
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Veröffentlicht in: | 日本摂食・嚥下リハビリテーション学会雑誌 2007, Vol.11 (3), p.382-382 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「目的」松戸市こども発達センターでは平成10年10月より医師・歯科医師・看護師・栄養士・作業療法士のチームにて摂食外来を開始した. 多くの障害児に効果がみられる一方, 指導を途中で中断する者も多くみられた. そこで, 1年以上指導を継続した後に中断した者について調査・分析したところ, 今後の支援に参考となる知見を得たので報告する. 「方法」平成10年10月~18年12月までの受診者267名のうち, 転居・死亡等の理由により受診不可となった者を除く225名を本調査の対象者とし1年以上継続した後に中断した者を長期指導後中断群(34名)とした. 調査項目は, 初診時年齢, 障害名, 摂食機能評価とした. 「結果」1. 対象者の属性と摂食機能:初診時年齢は1歳未満15.1%, 1歳代33.8%であり, 1歳代が最も多かった. 主な障害は精神遅滞35.1%, ダウン症候群25.8%, 脳性麻痺15.5%であった. 初診時の摂食機能評価は嚥下機能獲得不全21.3%, 捕食機能獲得不全25.8%, 押しつぶし機能獲得不全18.2%であった. 2. 長期指導後中断群:初診時年齢は1歳未満17.6%, 1歳代29.4%であり, 1歳代が最も多かった. 主な障害は精神遅滞29.5%, ダウン症候群26.4%, 脳性麻痺26.4%であった. 初診時の摂食機能評価は捕食機能獲得不全47.1%, 嚥下機能獲得不全41.2%であった. また, 指導中断時の摂食機能評価は, 食具食べ機能獲得不全が32.4%と最も多かった. 「結論」摂食指導を受診して中断するものは全体の3割に認められ, 1年以上の長期に受診しているにも関わらず, 中断をする者は15%に認められた. 中断者は自食機能に不全を認め, 中断時年齢に関しても就学期に多く, 卒園や就学などの生活の変化が影響すると考えられた. また, 長期に受診しているにもかかわらず, 嚥下や捕食機能不全のまま中断する者も認められたことから, 今後は摂食指導の継続のための支援について配慮していく必要があると考えられた. |
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ISSN: | 1343-8441 |