II-5-18 重症心身障害児(者)における間接熱量測定を用いた栄養評価について
「目的」重心児(者)のエネルギー消費は麻痺タイプ, 活動量, 筋緊張や呼吸障害の程度, 薬剤の副作用などにより大きく変化する. 加えて変形拘縮等のため正確な身長の測定が困難であり, 体重, 年齢, 体表面積等から推定した基礎代謝量では誤差が大きく, 個別に対応することが必要となる. 本年2月より間接熱量測定計(エアロモニターAE300S)を用いて安静時ネルギー消費量REE(Resting Energy Expenditure)の測定を行い, 栄養評価について検討した. 「方法」当院重心病棟(160床)のうち男性14名 女性10名 計24名(3歳~59歳)の安静時ネルギー消費量REEの測定を行い...
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Veröffentlicht in: | 日本摂食・嚥下リハビリテーション学会雑誌 2007, Vol.11 (3), p.343-343 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「目的」重心児(者)のエネルギー消費は麻痺タイプ, 活動量, 筋緊張や呼吸障害の程度, 薬剤の副作用などにより大きく変化する. 加えて変形拘縮等のため正確な身長の測定が困難であり, 体重, 年齢, 体表面積等から推定した基礎代謝量では誤差が大きく, 個別に対応することが必要となる. 本年2月より間接熱量測定計(エアロモニターAE300S)を用いて安静時ネルギー消費量REE(Resting Energy Expenditure)の測定を行い, 栄養評価について検討した. 「方法」当院重心病棟(160床)のうち男性14名 女性10名 計24名(3歳~59歳)の安静時ネルギー消費量REEの測定を行い, 計算値BEE(Harris-Benedict式), 実給与エネルギー量を比較した. 「結果」重心児(者)の状態は一律でなく, 低体温, 気管切開等の症例, タイプではアテトーゼ, 痙直型, 低緊張, 食種は経口摂取, 鼻腔栄養, PEG, 薬剤の影響等, 代謝に影響を及ぼす要因が混在していた. (発熱, 褥瘡等のストレス係数のある者は除外)計算値BEEは1061.9±149.7/kcal/日(32.2±9.3kcal/日/kg体重) 測定で得たREEは722.6±139.1/kcal/日(22.0±7.7kacl/日/kg体重)と全者BEEより有意に低値であった. 実給与エネルギー量は1133.8±356.8kcal/日, REEを基に活動係数に換算すると1.6±0.5 最小1.00 最大2.6であり, 8名が当院で使用する活動係数の最大1.8(歩行可能)を上回る値であった. 麻痺タイプ等の関係について検討したが, 現時点では症例数も少なく有意な関連は認められなかった. 「考察及び結論」重心児(者)は様々な理由から個々のエネルギー需要は異なっている. 至適栄養量摂取は合併症予防や改善, 呼吸状態, 免疫, 運動・摂食・嚥下機能など患者のQOLに密接に関係する. よって間接熱量計による栄養評価は至適エネルギー量の設定に基づく栄養管理の実践に有用であると示唆された. 今後さらに計測・検討を重ね総合的な至適栄養量算出に繋げたい. |
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ISSN: | 1343-8441 |