II-3-22 急性期病院でのNST活動における言語聴覚士の役割-摂食・嚥下リハビリテーションとNSTの関連性について
「はじめに」当院では平成18年6月より言語聴覚療法開設に伴い, STもNSTチームの一員として摂食・嚥下リハを施行し活動に参加している. 今回摂食・嚥下リハとNST対象者について経過に伴う変化を調査し, 関連性などについて検討したので報告する. 「対象」期間は平成18年6月から平成19年5月までST処方があった139名中, 摂食・嚥下障害が認められ, かつNST対象であった26名(男性8名, 女性18名, 平均年齢78.7歳). 疾患は廃用症候群で呼吸器疾患10名, 術後6名, 脳血管疾患7名, その他3名. 「方法」調査項目は藤島の嚥下グレード(以下Gr.), 血清アルブミン(以下Alb)値...
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Veröffentlicht in: | 日本摂食・嚥下リハビリテーション学会雑誌 2007, Vol.11 (3), p.319-319 |
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Hauptverfasser: | , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「はじめに」当院では平成18年6月より言語聴覚療法開設に伴い, STもNSTチームの一員として摂食・嚥下リハを施行し活動に参加している. 今回摂食・嚥下リハとNST対象者について経過に伴う変化を調査し, 関連性などについて検討したので報告する. 「対象」期間は平成18年6月から平成19年5月までST処方があった139名中, 摂食・嚥下障害が認められ, かつNST対象であった26名(男性8名, 女性18名, 平均年齢78.7歳). 疾患は廃用症候群で呼吸器疾患10名, 術後6名, 脳血管疾患7名, その他3名. 「方法」調査項目は藤島の嚥下グレード(以下Gr.), 血清アルブミン(以下Alb)値で, ST開始時と終了時を比較検討した. また, 栄養摂取状況での違いについても検討した. 摂食・嚥下機能の評価はRSST, MWST, 水飲みテスト(5~30cc), フードテスト, 頚部聴診法, VF検査等を併せて施行し, 実際の食事場面の評価も随時行った. 「結果」実施日数は平均38.4日で, Gr.の平均は開始時3.7, 終了時6.5で20例に向上を認めた. また, グレードの改善度は4段階・5段階の順で多く, 14例が3食経回のみで栄養摂取が可能となった. Alb値はグレード改善群で有意に改善を認め, 不変・悪化群でも上昇を示し, 全例で増加が見られた. グレード改善群の栄養摂取状況の違いによるAlb値の変化は, 経口摂取のみとなった群で有意に改善を認め, 経口摂取と補助栄養群でも増加が見られた. 「考察」Alb値が改善した主な要因としては, (1)NSTを通じ他職種との連携強化が図れ, 患者様の摂食・嚥下機能と栄養評価, 食事の摂食状況などに基づき迅速に対応したこと(2)非経口から経口摂取への移行, それに伴う補助栄養の手段や量の調整を適宜行ったこと等が, 主な要因と考えられた. 従って, STの早期介入は患者様の摂食・嚥下機能に応じた栄養摂取法の提案と, 食のQOL向上に不可欠であることが示唆された. |
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ISSN: | 1343-8441 |