I-P3-24 口腔ケアに対する介護負担感の軽減に向けた取り組み

「目的」食事の楽しみや, 社会的活動性の維持および誤嚥性肺炎のリスク軽減のために, 口腔ケアの重要性が指摘され注目を集めている. 近年, 介護保険でも「口腔機能向上のための支援」が盛り込まれ, 口腔ケアに対する関心は益々高まっている. しかし, 脳血管障害患者や高齢者などで, 口腔ケアに介助を要する場合, 介護者側から, 「介護負担が大きい」「器具の適切な使用方法がわからない」などの意見があり, 口腔ケアを負担に感じている介護者が多いのも事実である. そこで, 今回介護場面における口腔ケアの介護負担感を調査し, 介護負担を軽減する介入方法を検討した. 「対象と方法」A病院回復期病棟に勤務し,...

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Veröffentlicht in:日本摂食・嚥下リハビリテーション学会雑誌 2007, Vol.11 (3), p.284-284
Hauptverfasser: 菊池友江, 村岡香織, 松戸典文, 土屋真由美, 鈴木幹次郎, 西本敦子, 吉原博
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「目的」食事の楽しみや, 社会的活動性の維持および誤嚥性肺炎のリスク軽減のために, 口腔ケアの重要性が指摘され注目を集めている. 近年, 介護保険でも「口腔機能向上のための支援」が盛り込まれ, 口腔ケアに対する関心は益々高まっている. しかし, 脳血管障害患者や高齢者などで, 口腔ケアに介助を要する場合, 介護者側から, 「介護負担が大きい」「器具の適切な使用方法がわからない」などの意見があり, 口腔ケアを負担に感じている介護者が多いのも事実である. そこで, 今回介護場面における口腔ケアの介護負担感を調査し, 介護負担を軽減する介入方法を検討した. 「対象と方法」A病院回復期病棟に勤務し, 常時口腔ケアを行っている看護師20名看護助手10名に, 口腔ケアの介護負担感に関するアンケート調査を実施した. そのアンケート結果と, 口腔ケア支援用品の使用状況, 及び, 脳血管障害患者を対象に時間測定法によって調査した口腔ケアの介護量との関連を検討した. 今回の研究は, 財団法人フランスベッド・メディカルホームケア研究・助成財団の助成により行われたものである. 「結果」アンケート調査では, 電動歯ブラシなどの口腔ケア支援用品の使用は, ケアの質を向上させたとする回答は多かったが, 介護負担感の軽減には結びついていないものが多かった. また, 口腔ケアの介護時間は食事や更衣介助に比べて短いものの介護負担感は大きく, 身体的な負担よりも心理的な負担が大きい傾向があった. 「考察」口腔ケアの介護負担感は, 介護者の不安感などの心理的な要因により大きくなっていると考えられた. 歯科医師・歯科衛生士と連携して, 口腔ケアの系統的知識の習得を目指すと同時に, 疾患ごとのマニュアルを作成し, 患者一人一人の状況に合わせた口腔ケアプランの実施をサポートすることが, 介護負担感の軽減と, よりよい口腔ケア提供に有用であると考えられた.
ISSN:1343-8441