I-P1-19 院内嚥下担当看護師1年目のまとめ
「目的」当院では平成18年度から院内嚥下担当看護師(以下嚥下Ns)を病院全体の嚥下治療能力向上と地域教育を目的に設置した. 初年度は病棟能力の向上をテーマとした. 嚥下Nsの業務総括と院内に於ける役割の理解を確認するためにアンケート調査を実施しその結果から今後の課題が明らかになったので報告する. 「業務と実践内容」入院患者評価/援助はのべ1009件. 入院患者の評価, 口腔ケア手技と摂食・嚥下アプローチのモデル, 嚥下障害疑いや歯科治療必要症例の掘り起こしを行った. 検査時の介助・当該部門との情報交換は嚥下造影検査について院内(A, B, C病棟, 外来)で129件, 嚥下内視鏡検査は院内(B...
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Veröffentlicht in: | 日本摂食・嚥下リハビリテーション学会雑誌 2007, Vol.11 (3), p.260-261 |
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Hauptverfasser: | , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「目的」当院では平成18年度から院内嚥下担当看護師(以下嚥下Ns)を病院全体の嚥下治療能力向上と地域教育を目的に設置した. 初年度は病棟能力の向上をテーマとした. 嚥下Nsの業務総括と院内に於ける役割の理解を確認するためにアンケート調査を実施しその結果から今後の課題が明らかになったので報告する. 「業務と実践内容」入院患者評価/援助はのべ1009件. 入院患者の評価, 口腔ケア手技と摂食・嚥下アプローチのモデル, 嚥下障害疑いや歯科治療必要症例の掘り起こしを行った. 検査時の介助・当該部門との情報交換は嚥下造影検査について院内(A, B, C病棟, 外来)で129件, 嚥下内視鏡検査は院内(B, C病棟, 外来)69件, 他病院323件, 施設42件, 在宅3件. 相談対応は20件. 院内学習会チューターは17回. 院外学習会チューターは9回. 学会研究会発表は2回. 論文掲載は1件. 「アンケート結果」外来と病棟(A. B. C)の看護師, 介護職52名に対し(1)1年で嚥下知識や技術が向上したか, (2)嚥下Nsが知識や技術の向上に関与したか, (3)嚥下Nsは相談しやすいか, (4)相談相手はだれかの項目で実施した. (1)で「向上した」は全ての職場で80%前後であった. (2)で「関与した」は外来とB, C病棟では90%~100%であったがA病棟では18%であった. (3)で「相談しやすい」は外来では100%, B, C病棟では70%前後, A病棟では31%であった. (4)で「嚥下Ns」は外来で86%, A病棟7%, B病棟23%, C病棟61%だった. 「考察」嚥下治療が組織化されているA病棟では嚥下Nsの関与が少なかった. その他の職場では嚥下Nsが知識や技術向上に大きく関与した. 外来で嚥下Nsに相談が集中したのは医師・言語聴覚士の関与が少ないためと推測した. 今後は他部門を横断している特性を生かした院内の組織化と地域に於ける啓発活動を更に検討し実践する必要がある. |
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ISSN: | 1343-8441 |