(II-P4-17)自立支援・介護軽減・生活の質の向上に充分寄与できる,摂食嚥下リハを含めた訪問歯科診療-アンケート調査結果から
【目的】自治体からの委託を受けて(社)富田林歯科医師会は, 寝たきりで診療所等に通院できない在宅療養者を対象に, 事前調査・訪問歯科診療を行った. このことが要介護者や介護者・家族の歯科的問題の解決や自立支援・介護軽減・生活の質の向上に寄与できるものかを調べた(委託者:大阪府, 富田林市, 太子町, 河南町, 千早赤坂村). 【対象と方法】平成11年7月から18年2月までの181人について郵送によるアンケート調査を行った. 調査内容は下記の13項目である. 訪問歯科診療を行ったことで, 1)歯科的問題の解決は?, 2)介護負担の変化, 3)食形態の変化, 4)食事介助の変化, 5)食べこぼしの...
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Zusammenfassung: | 【目的】自治体からの委託を受けて(社)富田林歯科医師会は, 寝たきりで診療所等に通院できない在宅療養者を対象に, 事前調査・訪問歯科診療を行った. このことが要介護者や介護者・家族の歯科的問題の解決や自立支援・介護軽減・生活の質の向上に寄与できるものかを調べた(委託者:大阪府, 富田林市, 太子町, 河南町, 千早赤坂村). 【対象と方法】平成11年7月から18年2月までの181人について郵送によるアンケート調査を行った. 調査内容は下記の13項目である. 訪問歯科診療を行ったことで, 1)歯科的問題の解決は?, 2)介護負担の変化, 3)食形態の変化, 4)食事介助の変化, 5)食べこぼしの変化, 6)よだれの変化, 7)口臭の変化, 8)歯磨きや入れ歯の手入れの一日の回数の変化, 9)発熱・肺炎の発現頻度の変化, 10)食事時間の変化, 11)呂律の回りの変化, 12)この事業についての感想, 13)訪問歯科診療の医療保険・介護保険の自己負担の費用についての感想である. 【結果】回答は66人・回収率41.8%(所在不明は23人)であった. 各項目については, 1)解決62.1%, 2)軽減39.4%, 3)改善57.6%, 4)軽減28.8%, 5)軽減42.4%, 6)軽減37.9%, 7)軽減39.4%, 8)増加37.9%, 9)軽減27.3%, 10)短縮30.3%, 11)良くなる25.8%, 12)良いので継続すべき86.4%, 13)適当60.6%, というアンケート結果を得た. 【考察】訪問歯科診療を行うことで不安を解消し安心をもたらしたことは, この事業は良いので継続すべきという回答の86.4%が明瞭に物語っている. 介護負担の軽減・発熱や肺炎の発現頻度の低下の傾向もみられ, また摂食嚥下機能向上の傾向もみられた. これらの結果から, 自立支援・介護軽減・生活の質の向上に充分寄与できる訪問歯科診療を, もっと積極的に行うべきと考える. |
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ISSN: | 1343-8441 |