(I-P2-8)開業歯科医師の地域病院との連携~VF検査を通してのチームアプローチ
【はじめに】平成14年度広島県口腔リハビリ専門歯科医養成研修修了後, VF検査を通じて協力病院と摂食嚥下障害の患者に対しての連携を図ることとなった. これにより, 患者や病院職員に食の安全や口腔ケアの必要性について, 認識をもたらすことが出来たので報告する. 【対象と方法】対象は, 2003年4月から2006年3月までの間に高屋歯科クリニックに摂食嚥下障害検査依頼のあったのべ61名(男性31名, 女性30名, 平均年齢78.6歳)である. 患者, 家族を含む検査依頼者が, 用意した摂食嚥下障害評価表に記入し検査を高屋歯科クリニックに依頼する. 検査担当歯科医は患者を訪問し, 摂食状況と口腔状況...
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Zusammenfassung: | 【はじめに】平成14年度広島県口腔リハビリ専門歯科医養成研修修了後, VF検査を通じて協力病院と摂食嚥下障害の患者に対しての連携を図ることとなった. これにより, 患者や病院職員に食の安全や口腔ケアの必要性について, 認識をもたらすことが出来たので報告する. 【対象と方法】対象は, 2003年4月から2006年3月までの間に高屋歯科クリニックに摂食嚥下障害検査依頼のあったのべ61名(男性31名, 女性30名, 平均年齢78.6歳)である. 患者, 家族を含む検査依頼者が, 用意した摂食嚥下障害評価表に記入し検査を高屋歯科クリニックに依頼する. 検査担当歯科医は患者を訪問し, 摂食状況と口腔状況を把握する. 病院栄養士と協議の上, 検査食を決定する. 検査は協力病院で行い当日, 担当看護師, 診療放射線技師, 歯科医師が中心となりVF検査を行う. その他, 担当医・栄養士・OT・PT・家族も必要に応じて参加する. 検査結果をビデオに記録し高屋歯科クリニックで分析・評価し, DVD・報告書を作成する. 1週間後, 患者・家族・関連職種に検査結果を報告し, 意見交換を行い今後の方針を検討する. 【結果・考察】VF検査の結果, 61名中24名に誤嚥が認められた. このうち, むせのない誤嚥は54%であった. 誤嚥を認めた患者のうち喉頭蓋谷残留が75%, 梨状窩残留は54%であった. 誤嚥は, 嚥下後12.5%, 嚥下前25%, 嚥下中62.5%であった. 誤嚥患者への対応は, 食事形態の変更や, 食事介助法の指示, リハビリの依頼を行い, 時に経口摂取を中止した. 今回の検討により不顕性誤嚥が予想以上に多く, 病院職員を始め, 現場での意識改革につながった. また, VF画像を共有した結果, 家族を含め口腔ケアへの関心も高まり, 専門職としての歯科医の介入の意義が明確となった. |
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ISSN: | 1343-8441 |