訪問看護における摂食・嚥下障害者の主介護者に対する援助と課題

【目的】本研究の目的は,訪問看護における摂食・嚥下障害者の主介護者に対する援助と課題について明らかにすることである.【方法】摂食・嚥下障害に対する看護援助に取り組んでいる訪問看護師7名に対し,半構成的質問紙によるインタビューを実施し,質的帰納的に分析を行った.【結果】分析の結果,「在宅生活の早期安定化に向けた摂食・嚥下障害の予防的対応と環境づくり」, 「介護状況の見極めと負担軽減の工夫」, 「摂食・嚥下障害の理解と訓練継続に向けた援助」, 「緊急時対応の明確化と体制整備」, 「摂食・嚥下障害者の食への思いと主介護者の思いの尊重」, 「保健・医療・福祉職間での連携と在宅ケアサービスの活用」という...

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Veröffentlicht in:日本摂食・嚥下リハビリテーション学会雑誌 2006/04/30, Vol.10(1), pp.22-30
1. Verfasser: 新井, 香奈子
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:【目的】本研究の目的は,訪問看護における摂食・嚥下障害者の主介護者に対する援助と課題について明らかにすることである.【方法】摂食・嚥下障害に対する看護援助に取り組んでいる訪問看護師7名に対し,半構成的質問紙によるインタビューを実施し,質的帰納的に分析を行った.【結果】分析の結果,「在宅生活の早期安定化に向けた摂食・嚥下障害の予防的対応と環境づくり」, 「介護状況の見極めと負担軽減の工夫」, 「摂食・嚥下障害の理解と訓練継続に向けた援助」, 「緊急時対応の明確化と体制整備」, 「摂食・嚥下障害者の食への思いと主介護者の思いの尊重」, 「保健・医療・福祉職間での連携と在宅ケアサービスの活用」という6つの訪問看護援助と,「摂食・嚥下障害者と主介護者の思いを尊重した支援」, 「在宅における摂食・嚥下障害の診断と援助体制の確立」, 「摂食・嚥下障害に対する保健・医療・福祉職種,および一般市民の理解の拡充」という3つの課題が抽出された.【考察】3つの課題を解決していく方向性として,食の援助に対する自分自身の考えをしっかりと持ち合わせ摂食・嚥下障害者および主介護者と向き合っていくこと.また他職種と顔を突き合わせ,在宅での摂食・嚥下障害の取り組みをともに考えていくという姿勢が重要であろうと考えられた.
ISSN:1343-8441
2434-2254
DOI:10.32136/jsdr.10.1_22