II-P1-10 高齢者のRSSTと咳嗽力からみた誤嚥性肺炎のリスクの検討

【目的】在宅高齢者を対象としてRSSTおよび咳嗽力の指標としてピークコフフロー(PCF)とピークフロー(PEF)を測定して誤嚥性肺炎のリスクについて検討を行った. 【対象と方法】東京都荒川区が介護予防事業として実施している転倒予防体操教室に参加されている元気高齢者53名(元気高齢者)と要支援~要介護2までの要介護認定を受けデイサービスを利用されている高齢者(要介護高齢者)58名を対象とした. 測定の説明と練習の後, 研究の参加に同意の得られた被験者にNPPV用マスクを装着した. 努力性肺活量と咳嗽の測定を各2~3回実施した. 呼気流量の測定には米国HANS RUDOLPH社製フローセンサとフロ...

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Veröffentlicht in:日本摂食・嚥下リハビリテーション学会雑誌 2005, Vol.9 (3), p.396-397
Hauptverfasser: 山田拓実, 伊藤弥生, 吉田弥央, 武田円, 小島肇, 石田千絵, 樋浦裕里, 河原加代子
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Zusammenfassung:【目的】在宅高齢者を対象としてRSSTおよび咳嗽力の指標としてピークコフフロー(PCF)とピークフロー(PEF)を測定して誤嚥性肺炎のリスクについて検討を行った. 【対象と方法】東京都荒川区が介護予防事業として実施している転倒予防体操教室に参加されている元気高齢者53名(元気高齢者)と要支援~要介護2までの要介護認定を受けデイサービスを利用されている高齢者(要介護高齢者)58名を対象とした. 測定の説明と練習の後, 研究の参加に同意の得られた被験者にNPPV用マスクを装着した. 努力性肺活量と咳嗽の測定を各2~3回実施した. 呼気流量の測定には米国HANS RUDOLPH社製フローセンサとフローモニタRSS100を使用した. RSST回数3回を基準に全対象者を2群に分けPCFとPEFを比較した. 【結果】RSST2回以下, 3回以下の人数はそれぞれ, 元気高齢者では3名5.7%, 14名26.4%, 要介護高齢者では20名34.5%, 35名60.3%であった. 全対象者でRSST3回以下群のPEF, PCFはそれぞれ3.3, 3.9(L/sec)でRSST4回以上群(3.7, 4.6(L/sec))と比較して低値であった. 【考察】今回の対象者の中にはPCFが有効な咳嗽に必要とされる3(L/sec)以下の対象者も元気高齢者では8名15.1%, 要介護高齢者では21名36.2%みられた. RSSTやPCF低値者は誤嚥性肺炎の予備軍と考えられ, 誤嚥性肺炎予防トレーニングの必要性が示唆された.
ISSN:1343-8441