I-5-7 拠点病院における院内・院外・地域対応型摂食・嚥下リハビリテーションシステムの構築

【目的】長崎大学附属病院では, 院内入院中の嚥下障害患者, 嘘下外来受診患者ならびに転院, 退院後の地域における嚥下障害患者への取り組みを総合的に統一したシステムを構築している. 本システムの現状について報告する. 【対象と方法】(1)院内システム 長崎大学医学部, 歯学部附属病院の全入院患者を対象として, 院内に医師, 歯科医師, 看護師, 歯科衛生士, 栄養士, 作業療法士, 臨床検査技師によるチームを設置し, 嚥下障害の診査, 診断, 治療, 訓練および指導を行った. 全病棟に嚥下担当看護師を配置し, 病棟での訓練を行った. (2)院外システム 摂食, 嚥下外来を開設し, 歯科医師, 看...

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Veröffentlicht in:日本摂食・嚥下リハビリテーション学会雑誌 2005, Vol.9 (3), p.317-318
Hauptverfasser: 石飛進吾, 久保田一見, 吉田治志, 鮎瀬卓郎, 栗原崇太郎, 大井久美子
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:【目的】長崎大学附属病院では, 院内入院中の嚥下障害患者, 嘘下外来受診患者ならびに転院, 退院後の地域における嚥下障害患者への取り組みを総合的に統一したシステムを構築している. 本システムの現状について報告する. 【対象と方法】(1)院内システム 長崎大学医学部, 歯学部附属病院の全入院患者を対象として, 院内に医師, 歯科医師, 看護師, 歯科衛生士, 栄養士, 作業療法士, 臨床検査技師によるチームを設置し, 嚥下障害の診査, 診断, 治療, 訓練および指導を行った. 全病棟に嚥下担当看護師を配置し, 病棟での訓練を行った. (2)院外システム 摂食, 嚥下外来を開設し, 歯科医師, 看護師, 歯科衛生士, 栄養士による外来診療システムを構築した. (3)地域連携システム 長崎市歯科医師会に協力医の受け入れ窓口を設置し, 転院後や退院後の訪問診療を可能にした. 【結果】本システムの導入によって, 院内の誤嚥性肺炎が減少しただけでなく, 院内, 院外, 地域での統一した診断, 治療が可能となり, 退院後の患者に対しても栄養指導や口腔ケアを含めた定期管理が可能となった. また, 拠点病院と1次医療機関との連携により, 施設および在宅患者に対する嚥下造影検査の施行が容易となった, 【考察】現在, 地域の二次医療機関や医師会, 歯科医師会との合同研修会を行い, 相互の連携やシステムの統一に関する検討を行っている. 今後は, マニュアルの統一化を含めた, 地域全体でのシステム構築が必要である.
ISSN:1343-8441