I-4-7 フレンチスタイルの嚥下食-食のバリアフリーをめざして
【目的】近年, 旅行や外食がますます身近になり, 生活の一部に欠かせない要素となってきた. 急速な高齢社会への動きと歩調を合わせるように社会全体の中でバリアフリー化が進んできているが, 移動の円滑化に主眼が置かれ, 食に関しては, ほとんど対応がなされていないのが現状である. そこで, 嚥下障害食を治療食としてではなく旅先における外食としてフレンチレストランで提供する試みを行ったので報告する. 【対象と方法】在宅の嚥下障害患者とその家族を対象に都内某ホテル内レストラン『キュイジーヌ フランセーズ タテルヨシノ』のシェフ吉野健氏に聖隷三方原病院の嚥下食IIIについて説明し, 数回の試食回を経て会...
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Veröffentlicht in: | 日本摂食・嚥下リハビリテーション学会雑誌 2005, Vol.9 (3), p.313-313 |
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Hauptverfasser: | , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 【目的】近年, 旅行や外食がますます身近になり, 生活の一部に欠かせない要素となってきた. 急速な高齢社会への動きと歩調を合わせるように社会全体の中でバリアフリー化が進んできているが, 移動の円滑化に主眼が置かれ, 食に関しては, ほとんど対応がなされていないのが現状である. そこで, 嚥下障害食を治療食としてではなく旅先における外食としてフレンチレストランで提供する試みを行ったので報告する. 【対象と方法】在宅の嚥下障害患者とその家族を対象に都内某ホテル内レストラン『キュイジーヌ フランセーズ タテルヨシノ』のシェフ吉野健氏に聖隷三方原病院の嚥下食IIIについて説明し, 数回の試食回を経て会食会を実施した. 【結果】シェフに対して嚥下食に必要なテクスチャーを伝達する時間が必要であった. 試食会を実施し改良点を指摘した結果, 適切なテクスチャーのメニューとなり最終的に患者, 家族が満足のいく会食会が実施できた. 【考察】本試みのように環境改善的アプローチをすることにより嚥下障害を有してもその状態により, 旅行外食が可能であることがわかり, 介護者と一緒に外出でき, 患者本人と介護者の双方のQOLの向上に役立った. 医療者サイドよりの嚥下食の提案のみではメニューにマンネリ傾向は否めない. プロのシェフサイドよりの違った切り口でのメニューの創出が, 医療サイドにも良い刺激となると考える. |
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ISSN: | 1343-8441 |