II-P2-22 高齢者介護施設職員からみた摂食・嚥下に関わる諸問題と栄養摂取状況
【目的】高齢者介護施設利用者にみられる低栄養を改善するには介護担当者が日常の食事介助を通して摂食, 嚥下に関する問題を抽出し対策を取る必要があると考える. 本研究の目的は介護担当者が回答した施設利用者の日常の食事に認められる摂食, 嚥下に関わる問題と低栄養との関連を調査し, 介護担当者からみた食べることの問題が低栄養のスクリーニングに有効かを知ることである. 【対象】(1)某高齢者介護施設3施設に入所し, 経口摂取を行っている237名(平均年齢83.95±7.81歳)を対象にAlb値に関する分析を行った. (2)MNAに関する分析は1施設のみの100名(平均年齢85.96±5.92歳, )を対...
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Veröffentlicht in: | 日本摂食・嚥下リハビリテーション学会雑誌 2003, Vol.7 (2), p.242-242 |
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Hauptverfasser: | , , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 【目的】高齢者介護施設利用者にみられる低栄養を改善するには介護担当者が日常の食事介助を通して摂食, 嚥下に関する問題を抽出し対策を取る必要があると考える. 本研究の目的は介護担当者が回答した施設利用者の日常の食事に認められる摂食, 嚥下に関わる問題と低栄養との関連を調査し, 介護担当者からみた食べることの問題が低栄養のスクリーニングに有効かを知ることである. 【対象】(1)某高齢者介護施設3施設に入所し, 経口摂取を行っている237名(平均年齢83.95±7.81歳)を対象にAlb値に関する分析を行った. (2)MNAに関する分析は1施設のみの100名(平均年齢85.96±5.92歳, )を対象に行った. 【方法】1. 食事時における以下の問題10項目を介護者に記入させた. (1)食事でむせることがある, (2)お茶, 味噌汁でむせることがある, (3)食事中に食べこぼしがある, (4)食事をすると痰がからむ, (5)食事中に眠ってしまう, (6)食事を残す, (7)よだれがある, (8)噛まないでたべる, (9)口の中にためこんでなかなか飲まない, (10)食事時間. 2. 栄養学的指標として, 血清アルブミン値の測定を行い, あわせてMNA(Mini Nutritional Assessment)にて評価した. 【結果】1. 入所者の血清アルブミン値の平均は3.74±0.40g/dl, 3.53g/dl以下の低栄養者は31%であった. MNAの平均は18.27±2.96点, 17点以下の低栄養者は27%であった. 2. 血清アルブミン値とMNAは嚥下機能の低下に伴い減少する傾向が見られた. 3. 介護担当者が回答した施設利用者の日常の食事に認められる摂食, 嚥下に関わる問題と低栄養との間に関連が認められた. このことから, 日常食事介助を行っている介護担当者からみた食べることの問題が介護担当者による低栄養のスクリーニングに役立つ可能性が示された. |
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ISSN: | 1343-8441 |