II-P2-16 高齢者における「摂食機能障害に関する質問表」のスクリーニングとしての有効活用への取り組み

【目的】当院の入院患者は平均年齢87歳, 痴呆を有する者も多く, 加齢及び痴呆に伴う摂食機能に変化への対応が求められている. その取り組みの一つとして摂食機能に関する質問表を施行, 実際の評価と比較し, スクリーニングとしての有用性を検討した. 【対象と方法】質問表は藤島の「嚥下障害に関する質問」に若干の変更を加えたものを用いた. 摂食機能評価を行う患者45名について質問表の記入を依頼した. 評価は改訂水飲みテスト, 食物テスト, 嚥下造影の3点に注目し, 質問表と評価とを比較した. さらにその結果から問題点を抽出し, 対処を検討した. 【結果】質問表がスクリーニングとして有用であることが示唆...

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Veröffentlicht in:日本摂食・嚥下リハビリテーション学会雑誌 2003, Vol.7 (2), p.240-240
Hauptverfasser: 山形郷子, 垣内英樹
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Zusammenfassung:【目的】当院の入院患者は平均年齢87歳, 痴呆を有する者も多く, 加齢及び痴呆に伴う摂食機能に変化への対応が求められている. その取り組みの一つとして摂食機能に関する質問表を施行, 実際の評価と比較し, スクリーニングとしての有用性を検討した. 【対象と方法】質問表は藤島の「嚥下障害に関する質問」に若干の変更を加えたものを用いた. 摂食機能評価を行う患者45名について質問表の記入を依頼した. 評価は改訂水飲みテスト, 食物テスト, 嚥下造影の3点に注目し, 質問表と評価とを比較した. さらにその結果から問題点を抽出し, 対処を検討した. 【結果】質問表がスクリーニングとして有用であることが示唆された. 「口唇閉鎖」「口腔残留」「誤嚥」「咽頭残留」に関して8~9割が質問表からもうかがえることがわかった. また, 重症であるほど質問表の点数も高くなる傾向を示した. 一方質問表と記入上の問題も認められた. 質問表の問題には痴呆の為回答できない場合がある為に回答欄に「不明」を付け加えた他, 観察可能あるものと自覚症状を問うものとに分けた. 記入上の問題に対してはいつ, 誰が記入するか, また記入する際の留意点を検討, スクリーニングの目的とともに関係スタッフに説明を行った. 【考察】早期発見, 早期対応, より効率的な評価の実施, 及び関係するスタッフの観察点の一助としてもスクリーニングは有用であり, 継続したいと考える.
ISSN:1343-8441