I-P2-18 養護学校における食事に関する調査

【目的】摂食, 嚥下リハビリテーションを遂行する上で, 各種施設との連携は重要である. 養護学校は発達障害児にとって日常生活の場の一部であり, 摂食機能療法の効果を得るためにも, 養護学校との連携は不可欠と考えられる. しかし, 養護学校での食事に関する現状は十分に把握されておらず, 連携構築における1つの課題であると考えた. そこで, 本学付属歯科病院の医療圏である千葉県東葛地区の養護学校における食事が実際どのような状態か, その全体像を把握するため本調査を行い検討した. 【対象と方法】対象は東葛地区の養護学校10校のうち, 回答の得られた知的障害養護学校3校(対象群I), 肢体不自由養護学...

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Veröffentlicht in:日本摂食・嚥下リハビリテーション学会雑誌 2003, Vol.7 (2), p.199-199
Hauptverfasser: 御田寺優子, 林佐智代, 仁平暢子, 遠藤眞美, 野本たかと, 妻鹿純一
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:【目的】摂食, 嚥下リハビリテーションを遂行する上で, 各種施設との連携は重要である. 養護学校は発達障害児にとって日常生活の場の一部であり, 摂食機能療法の効果を得るためにも, 養護学校との連携は不可欠と考えられる. しかし, 養護学校での食事に関する現状は十分に把握されておらず, 連携構築における1つの課題であると考えた. そこで, 本学付属歯科病院の医療圏である千葉県東葛地区の養護学校における食事が実際どのような状態か, その全体像を把握するため本調査を行い検討した. 【対象と方法】対象は東葛地区の養護学校10校のうち, 回答の得られた知的障害養護学校3校(対象群I), 肢体不自由養護学校2校(対象群II)とした. 調査方法は郵送法にて行い, 調査項目は養護学校に関する項目および食事に関する項目とした. 【結果】対象群I, IIともに教員数は, 生徒数に対して1/2程度であった. 全ての学校において, なんらかの食形態の個別対応を行っており, 食事の調理形態に関しては, 対象群Iではほとんどが普通食のみであり, 対象群IIでは段階を多く分けているが, 一口大や刻み食といった形態を含んでいた. 対象群Iでは半数以上の生徒に食べ方に問題があると感じているとの回答が多く, 対象群IIでは全ての学校において半数以上の生徒に問題があると感じていた. 対象群I, IIともに食事介助の方法に疑問を感じているとの回答が多かった. 【考察】今回の調査で, 養護学校における食事の現状に関する全体像が把握できた. 食事介助の方法も含め, 摂食に関する疑問点や問題点を認識しているものの, 適切な方法を模索していることが明らかとなった. 今後, 各生徒に適した食事の環境を確立するためにも, 養護学校との連携を図り, 教員, 管理栄養士, 介助員等, 食事に関わる者への摂食, 嚥下機能に関する共通の基礎知識や介助法の普及が必要であると考えられた.
ISSN:1343-8441