歩行イメージの時間的・空間的変化が脳活動へ及ぼす影響: microstate segmentation 法を用いて

【目的】本研究では,歩行イメージを時間的空間的に変化させた際の脳内神経活動性について,脳波解析により検討することを目的とした。【方法】対象は健常若年者8 名であり,歩行イメージの速度を変化させる時間的変化条件と歩行方向を変化させる空間的変化条件の下,脳波microstate segmentation 法により,それぞれの特徴的な脳内神経活動領域を検証し,時間的空間的変化時の特性を検討した。【結果】歩行イメージにおいて時間的空間的変化時に共通して補足運動野および楔前部に優位な神経活動を認めた。時間的変化では前頭眼野および上頭頂小葉,空間的変化では前頭眼野,前頭極および上頭頂小葉にそれぞれ優位な神...

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Veröffentlicht in:理学療法学 2021, Vol.48(6), pp.579-589
Hauptverfasser: 西本, 和平, 植田, 智裕, 兒玉, 隆之
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:【目的】本研究では,歩行イメージを時間的空間的に変化させた際の脳内神経活動性について,脳波解析により検討することを目的とした。【方法】対象は健常若年者8 名であり,歩行イメージの速度を変化させる時間的変化条件と歩行方向を変化させる空間的変化条件の下,脳波microstate segmentation 法により,それぞれの特徴的な脳内神経活動領域を検証し,時間的空間的変化時の特性を検討した。【結果】歩行イメージにおいて時間的空間的変化時に共通して補足運動野および楔前部に優位な神経活動を認めた。時間的変化では前頭眼野および上頭頂小葉,空間的変化では前頭眼野,前頭極および上頭頂小葉にそれぞれ優位な神経活動を認めた。【結論】歩行イメージを時間的空間的に変化させた際には,異なる脳領域が活動することが示唆された。歩行イメージを最適化された介入手法として用いる場合には,時間的および空間的特性を考慮していく必要性が示された。
ISSN:0289-3770
2189-602X
DOI:10.15063/rigaku.12026