連載第5回 包括的高度慢性下肢虚血 (CLTI) の重症化予防における理学療法

「はじめに」 糖尿病患者の動脈硬化は加齢変化を大幅に上回る速度で進行することが知られており, 末梢動脈疾患(Peripheral arterial disease:以下, PAD)に起因する臓器障害は直接的な運動制限・活動制限につながる. したがって, 糖尿病患者におけるこれらの合併症の重症化予防は理学療法においても重要な課題となっている. ESCのガイドライン(2017)ではPADは冠動脈疾患と大動脈疾患を除くすべての急性および慢性動脈疾患の総称であり, 下肢動脈疾患(Lower extremity artery disease:以下, LEAD)とは明確に区別されるべきであることが示されて...

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Veröffentlicht in:理学療法学 2019, Vol.46 (6), p.457-464
Hauptverfasser: 林久恵, 大塚未来子
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「はじめに」 糖尿病患者の動脈硬化は加齢変化を大幅に上回る速度で進行することが知られており, 末梢動脈疾患(Peripheral arterial disease:以下, PAD)に起因する臓器障害は直接的な運動制限・活動制限につながる. したがって, 糖尿病患者におけるこれらの合併症の重症化予防は理学療法においても重要な課題となっている. ESCのガイドライン(2017)ではPADは冠動脈疾患と大動脈疾患を除くすべての急性および慢性動脈疾患の総称であり, 下肢動脈疾患(Lower extremity artery disease:以下, LEAD)とは明確に区別されるべきであることが示されている. LEADに加えて感染等の下肢切断リスクを有する場合は包括的高度慢性下肢虚血(Chronic limb-threatening ischemia:以下, CLTI)としての対応が必要であり, 下肢動脈の血行再建(下肢血流の改善)と足部潰瘍の治療が行われる.
ISSN:0289-3770