ACL再建術後の理学療法
「はじめに」スポーツ外傷として頻発する膝前十字靭帯(Anterior Cruciate Ligament:以下, ACL)損傷の一般的な治療は, 自家移植腱を用いた再建手術である. 我が国だけで年間に数万件の再建手術が行われ, 術式の解剖学的な改良に伴って, より早期の生物学的治癒, 再建靱帯の再構築が期待されている. 本稿ではこれまで取り組んできたACL再建術後の症例に対する可視化と定量化をめざした臨床評価と, 安全性を基盤として機能の獲得を図る理学療法を, 1)柔軟性の制限因子, 2)伸展域の大腿四頭筋筋力, 3)荷重下の姿勢制御機能の観点から示す. 「柔軟性の制限因子」ACL再建術後にも...
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Veröffentlicht in: | 理学療法学 2017-04, Vol.44 (suppl-1), p.32-37 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「はじめに」スポーツ外傷として頻発する膝前十字靭帯(Anterior Cruciate Ligament:以下, ACL)損傷の一般的な治療は, 自家移植腱を用いた再建手術である. 我が国だけで年間に数万件の再建手術が行われ, 術式の解剖学的な改良に伴って, より早期の生物学的治癒, 再建靱帯の再構築が期待されている. 本稿ではこれまで取り組んできたACL再建術後の症例に対する可視化と定量化をめざした臨床評価と, 安全性を基盤として機能の獲得を図る理学療法を, 1)柔軟性の制限因子, 2)伸展域の大腿四頭筋筋力, 3)荷重下の姿勢制御機能の観点から示す. 「柔軟性の制限因子」ACL再建術後にもっとも難渋する合併症は膝関節拘縮であり, その制限因子は関節の内外に存在する. 運動器の解像度が著しく向上した超音波画像診断装置は, 軟部組織の観察をはじめ, 滑走や嵌頓などの動態評価や治療効果の判定に有用である. |
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ISSN: | 0289-3770 |