急性期理学療法実施期間における軽症脳梗塞患者の身体活動量とその特徴
「はじめに」脳梗塞の多くは動脈硬化を背景に発症し, 運動麻痺を中心とした神経症状やそれに伴う基本動作障害に対して早期から理学療法を実施する有効性は広く知られている. 一方, 本邦の急性期病院に入院となった脳梗塞患者の約70%はADLが自立した軽症例であるともいわれており, これら軽症例に対する理学療法はどのような介入が必要かはほとんど論じられていない. 現行の医療保険制度では, 軽症脳梗塞患者であっても脳血管疾患等リハビリテーション料の算定は可能であり, 発症早期では初期加算や早期加算も付加される状況である. 軽症脳梗塞患者に対する急性期理学療法の必要性, 有効性を明確にすることは, 多くの脳...
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Veröffentlicht in: | 理学療法学 2016, Vol.43(2), pp.164-165 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「はじめに」脳梗塞の多くは動脈硬化を背景に発症し, 運動麻痺を中心とした神経症状やそれに伴う基本動作障害に対して早期から理学療法を実施する有効性は広く知られている. 一方, 本邦の急性期病院に入院となった脳梗塞患者の約70%はADLが自立した軽症例であるともいわれており, これら軽症例に対する理学療法はどのような介入が必要かはほとんど論じられていない. 現行の医療保険制度では, 軽症脳梗塞患者であっても脳血管疾患等リハビリテーション料の算定は可能であり, 発症早期では初期加算や早期加算も付加される状況である. 軽症脳梗塞患者に対する急性期理学療法の必要性, 有効性を明確にすることは, 多くの脳梗塞患者の生活の質を改善させるだけでなく, 我々理学療法士の急性期における職域を維持・拡大するために必要不可欠といえる. 近年, 歩行が自立しているような軽症脳梗塞患者における身体活動量の増加が再発予防に繋がることが報告されているが, そのほとんどは急性期病院退院後の介入であり, 疾患発症後早期からの介入効果はまだ示されていない. |
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ISSN: | 0289-3770 2189-602X |
DOI: | 10.15063/rigaku.43_164 |