測定精度の改善に向けて

「はじめに」 測定(観察)は科学的思考の基盤である. 理学療法士の科学的思考は日々の幅広い臨床推論を支えると思われる. 科学的根拠に基づくプロとしての態度には自然科学的な分析的視点が伴っていてよい. 自らの完成度を高めるべく未知なる細部と向かい合う. ただ, なにをすればいいかについては誰も教えてくれない. 手探りで詰めて進むほかない. 理学療法基本評価検討ワーキンググループが今回提案した2種類の指針は, 理学療法士によるサイエンスの完成度を高めることを期待している. この方針に沿って, 完成度を高める取り組みをすすめるなら, 私はどうするか. 地味で拍子抜けだが, 結論を先取りすれば「構え」...

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Veröffentlicht in:理学療法学 2015, Vol.42(8), pp.765-766
1. Verfasser: 山崎, 弘嗣
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「はじめに」 測定(観察)は科学的思考の基盤である. 理学療法士の科学的思考は日々の幅広い臨床推論を支えると思われる. 科学的根拠に基づくプロとしての態度には自然科学的な分析的視点が伴っていてよい. 自らの完成度を高めるべく未知なる細部と向かい合う. ただ, なにをすればいいかについては誰も教えてくれない. 手探りで詰めて進むほかない. 理学療法基本評価検討ワーキンググループが今回提案した2種類の指針は, 理学療法士によるサイエンスの完成度を高めることを期待している. この方針に沿って, 完成度を高める取り組みをすすめるなら, 私はどうするか. 地味で拍子抜けだが, 結論を先取りすれば「構え」である. 自らの動く身体に向かい合う人間科学的な構えがいる. 的確な身体づかい・言葉づかい・心がまえが先導役であろう. 「精度指標と技能」 たとえば, 私がゴニオメーターで計測した肩の外旋角度が以前より5°大きいと観察したとする.
ISSN:0289-3770
2189-602X
DOI:10.15063/rigaku.42-8_079