連載第3回 身体的虚弱(高齢者) 理学療法診療ガイドライン(<シリーズ>「エビデンスに基づく理学療法-理学療法診療ガイドラインを読み解く-」)

「はじめに」身体的虚弱ガイドラインは, 高齢者の自然老化 (Natural Aging) を背景とした運動機能の低下に由来する生活機能低下に焦点を定め, その改善のための介入手段に対する科学的証拠レベルについて検討を加えた. 当初は「虚弱高齢者」を想定していたが, 定義自体があいまいであること, そしてそれが包含する多様な状態は理学療法の守備範囲に収まらないものもあり, ガイドライン作成の対象を筋力低下による機能障害, 活動制限 (ただし要介護状態ではない) に限ったためガイドライン名を身体的虚弱 (physical frailty) とした. ガイドライン作成 (2012年) から2年が経過...

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Veröffentlicht in:理学療法学 2015/04/20, Vol.42(2), pp.206-210
Hauptverfasser: 古名, 丈人, 浅川, 康吉, 新井, 武志, 池添, 冬芽, 稲葉, 康子, 井平, 光, 島田, 裕之, 牧迫, 飛雄馬
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「はじめに」身体的虚弱ガイドラインは, 高齢者の自然老化 (Natural Aging) を背景とした運動機能の低下に由来する生活機能低下に焦点を定め, その改善のための介入手段に対する科学的証拠レベルについて検討を加えた. 当初は「虚弱高齢者」を想定していたが, 定義自体があいまいであること, そしてそれが包含する多様な状態は理学療法の守備範囲に収まらないものもあり, ガイドライン作成の対象を筋力低下による機能障害, 活動制限 (ただし要介護状態ではない) に限ったためガイドライン名を身体的虚弱 (physical frailty) とした. ガイドライン作成 (2012年) から2年が経過し, 高齢化はさらに進展して25%を超え, 不必要な介護状態を予防することの重要性はさらに高まっている. 本稿では, まず高齢者の虚弱関連の用語を現段階で整理し, そのうえで身体的虚弱ガイドラインのエッセンスをQ&A形式で提示し, 基本的な理解と運用を助けることを目的とした.
ISSN:0289-3770
2189-602X
DOI:10.15063/rigaku.KJ00009930399