慢性閉塞性肺疾患患者における動的肺過膨張の程度と呼吸機能・換気様式との関係

【目的】慢性閉塞性肺疾患(COPD)患者を対象に,動的肺過膨張の程度と呼吸機能や換気様式との関係を観察し,動的肺過膨張が生じやすい患者の特徴を検討する。【方法】慢性安定期にある16例のCOPD患者を対象に,自転車エルゴメーター,もしくは歩行車を用いた歩行にて運動させ,その際の呼吸パターン,呼気流量制限,肺気量位変化を測定した。【結果】16例中8例は自転車エルゴメーターにて,残りの8例は歩行車歩行にて運動負荷を行った。動的肺過膨張の程度と呼吸機能との関係では肺活量や%肺活量,最大吸気量,一秒量,%一秒量,最高呼気流量と相関関係が認められた。また,安静時換気様式との関係は認められなかったが,運動時...

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Veröffentlicht in:理学療法学 2011/04/20, Vol.38(2), pp.74-83
Hauptverfasser: 野添, 匡史, 間瀬, 教史, 村上, 茂史, 荻野, 智之, 和田, 智弘, 眞渕, 敏, 寺山, 修史, 福田, 能啓, 道免, 和久
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:【目的】慢性閉塞性肺疾患(COPD)患者を対象に,動的肺過膨張の程度と呼吸機能や換気様式との関係を観察し,動的肺過膨張が生じやすい患者の特徴を検討する。【方法】慢性安定期にある16例のCOPD患者を対象に,自転車エルゴメーター,もしくは歩行車を用いた歩行にて運動させ,その際の呼吸パターン,呼気流量制限,肺気量位変化を測定した。【結果】16例中8例は自転車エルゴメーターにて,残りの8例は歩行車歩行にて運動負荷を行った。動的肺過膨張の程度と呼吸機能との関係では肺活量や%肺活量,最大吸気量,一秒量,%一秒量,最高呼気流量と相関関係が認められた。また,安静時換気様式との関係は認められなかったが,運動時換気様式のなかでは呼吸数,平均呼気流量,分時換気量との間で相関関係が認められた。【結論】COPD患者における動的肺過膨張の程度は,肺活量や最大吸気量,一秒量や最高呼気流量が高い例や,運動時に呼気流量,呼吸数,分時換気量が増加しやすい例で生じやすいと考えられた。
ISSN:0289-3770
2189-602X
DOI:10.15063/rigaku.KJ00007176628