パーキンソン病患者に対するトレッドミル後進歩行運動が平地歩行能力に及ぼす即時効果: クロスオーバーデザインを用いた検討

【目的】本研究の目的は,パーキンソン病患者に対するトレッドミル後進歩行が平地歩行能力に及ぼす即時効果をクロスオーバーデザインによって検証することである。【方法】Hoehn & Yahr分類がⅡとⅢのパーキンソン病患者6名を無作為に「前進歩行開始群」,「後進歩行開始群」に割り付け,トレッドミルでの前進歩行,トレッドミル後進歩行を行った。トレッドミル歩行は傾斜3%を設け,快適歩行速度で5分間実施した。平地歩行能力は10m最大歩行速度と歩数を指標とし,介入前,前進歩行後,後進歩行後に測定した。【結果】最大歩行速度は介入前,トレッドミル前進歩行後に比べて,トレッドミル後進歩行後が有意に速かった...

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Veröffentlicht in:理学療法学 2010/02/20, Vol.37(1), pp.22-28
Hauptverfasser: 大森, 圭貢, 鈴木, 誠, 堀田, 宗文, 長澤, 弘, 笹, 益雄
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:【目的】本研究の目的は,パーキンソン病患者に対するトレッドミル後進歩行が平地歩行能力に及ぼす即時効果をクロスオーバーデザインによって検証することである。【方法】Hoehn & Yahr分類がⅡとⅢのパーキンソン病患者6名を無作為に「前進歩行開始群」,「後進歩行開始群」に割り付け,トレッドミルでの前進歩行,トレッドミル後進歩行を行った。トレッドミル歩行は傾斜3%を設け,快適歩行速度で5分間実施した。平地歩行能力は10m最大歩行速度と歩数を指標とし,介入前,前進歩行後,後進歩行後に測定した。【結果】最大歩行速度は介入前,トレッドミル前進歩行後に比べて,トレッドミル後進歩行後が有意に速かった。歩数は介入前,トレッドミル前進歩行後,トレッドミル後進歩行後の間で有意差はなかった。【結論】パーキンソン病患者に対するトレッドミル後進歩行は歩幅を小さくすることなく,最大歩行速度は高めることから,平地歩行能力を即時に改善する効果をもち,有用な運動と考えられた。
ISSN:0289-3770
2189-602X
DOI:10.15063/rigaku.KJ00006203365