逆唱課題が軽症脳外傷者の姿勢動揺に与える影響

本研究の目的は,認知課題が姿勢動揺に与える影響について脳外傷者と健常者で比較検討することである。軽症脳外傷者10名と健常者10名を対象に,1)立位保持課題のみ実施,2)立位保持課題と順唱課題を同時に実施,3)立位保持課題と逆唱課題を同時に実施,の3条件で,30秒間の圧中心移動軌跡を計測した。立位保持課題は,フォームラバー上で閉脚静止立位を保持する課題とした。また,逆唱課題が注意を要する課題であることを示すために逆唱課題が反応時間課題に与える影響も検討した。統計学的解析の結果,逆唱課題は反応時間課題に有意な影響を与えたが,逆唱課題が圧中心パラメータに与える影響については,脳外傷者と健常者で有意差...

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Veröffentlicht in:理学療法学 2007/06/20, Vol.34(3), pp.79-87
Hauptverfasser: 大谷, 拓哉, 丸石, 正治, 坂本, 望, 金島, 奈緒子, 砂堀, 仁志, 前島, 洋, 吉村, 理, 飛松, 好子
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:本研究の目的は,認知課題が姿勢動揺に与える影響について脳外傷者と健常者で比較検討することである。軽症脳外傷者10名と健常者10名を対象に,1)立位保持課題のみ実施,2)立位保持課題と順唱課題を同時に実施,3)立位保持課題と逆唱課題を同時に実施,の3条件で,30秒間の圧中心移動軌跡を計測した。立位保持課題は,フォームラバー上で閉脚静止立位を保持する課題とした。また,逆唱課題が注意を要する課題であることを示すために逆唱課題が反応時間課題に与える影響も検討した。統計学的解析の結果,逆唱課題は反応時間課題に有意な影響を与えたが,逆唱課題が圧中心パラメータに与える影響については,脳外傷者と健常者で有意差が認められなかった。認知課題が姿勢動揺に与える影響は,軽症脳外傷者と健常者で著明な差が認められないことが示唆された。
ISSN:0289-3770
2189-602X
DOI:10.15063/rigaku.KJ00004621607