持ち上げ運動時の上肢筋活動量は物体の大きさの知覚によって予測される

同じ重さで大きさが違う物体を持ち上げる時, 小さい方が重いと感じる. この大きさ一重さの錯覚(Charpentier's inusion)は100年以上前から知られている知覚現象である. 本研究では, 大きさの知覚が, その物体を持ち上げるために必要な筋活動量を予測するという仮説について, 大きさは異なるが同じ重量の容器を持ち上げる課題を用いて検証する. 健常女性20名(21. 6±3. 8歳)を被験者とした. 容器は大きさの異なる2種類を用意した(小:直径23cm×高さ21cm, 重量340g, 大:直径31cm×高さ28.5cm, 重量700g). 総重量は容器内に錘を入れて同じ...

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Veröffentlicht in:理学療法学 2004, Vol.31 (suppl-2.2), p.436-436
Hauptverfasser: 森岡周, 渡邉晴奈, 太場岡英利, 坂本勝哉, 池田耕治, 宮本省三, 八木文雄
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:同じ重さで大きさが違う物体を持ち上げる時, 小さい方が重いと感じる. この大きさ一重さの錯覚(Charpentier's inusion)は100年以上前から知られている知覚現象である. 本研究では, 大きさの知覚が, その物体を持ち上げるために必要な筋活動量を予測するという仮説について, 大きさは異なるが同じ重量の容器を持ち上げる課題を用いて検証する. 健常女性20名(21. 6±3. 8歳)を被験者とした. 容器は大きさの異なる2種類を用意した(小:直径23cm×高さ21cm, 重量340g, 大:直径31cm×高さ28.5cm, 重量700g). 総重量は容器内に錘を入れて同じにし, 被験者の体重の約10%とした. なお, 容器内が見えないように蓋を被せた. 取っ手は体幹の代償が入らない高さに取り付け統一した. 被験者を大容器の持ち上げ後, 小容器の持ち上げ(大→小)を1群, 小→大を2群に各々10名ずつ配置した. 容器の交互持ち上げを1試行とし, 課題は5試行で構成した. 被験者は立位で取っ手を前腕回外位で握り, 肘関節屈曲90度位まで容器を持ち上げ, その状態で3秒間保持した. 1試行後, 重さの違い, 持ち上げ前の重さの予想について被験者の内省を記述した. 筋活動の導出にはNORAXON社製Myosystem1200を用い, 利き腕の僧帽筋上部線維, 三角筋中部線維, 上腕二頭筋, 腕僥骨筋の筋腹に表面電極を貼付した. 持ち上げ時の最初1秒間の積分値を求め, 最大等尺性収縮時を100%とし正規化した. 統計処理には対応のあるt-検定を用いた. 1試行目:小容器の持ち上げの際, 1群では上腕二頭筋と腕橈骨筋, 2群では三角筋と上腕二頭筋に有意な増加が認められた(p
ISSN:0289-3770