41 高齢者の体幹アライメントとまたぎ越し動作との関係

高齢者の歩行特性の一つとして, 足尖と床面間距離の減少が指摘されている. これは, 「つまずき」, 「ひっかかり」の大きな要因であることが考えられる. 今回, 我々はその足部挙上と, 高齢者特有の体幹前傾姿勢の関連性に着目し, 高齢者に対する姿勢矯正が, またぎ越し動作時の足部挙上に及ぼす影響を検討した. 対象は, 体幹前傾姿勢を呈し, 視覚的に障害がない健常女性13名(平均73.4歳)とした. 実験課題動作は, 姿勢矯正ベルトを使用した伸展矯正時(以下, 装着時)および非装着時にて, 自由歩行中に右下肢での障害物のまたぎ越しとした. 測定は被験者の右第5中足骨頭に赤外線反射マーカー(以下,...

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Veröffentlicht in:理学療法学 2004, Vol.31 (suppl-2.1), p.21-21
Hauptverfasser: 静間久晴, 相川和久, 樋笠重和, 新井慎, 柴垣信介, 古川愛子, 中川法一
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:高齢者の歩行特性の一つとして, 足尖と床面間距離の減少が指摘されている. これは, 「つまずき」, 「ひっかかり」の大きな要因であることが考えられる. 今回, 我々はその足部挙上と, 高齢者特有の体幹前傾姿勢の関連性に着目し, 高齢者に対する姿勢矯正が, またぎ越し動作時の足部挙上に及ぼす影響を検討した. 対象は, 体幹前傾姿勢を呈し, 視覚的に障害がない健常女性13名(平均73.4歳)とした. 実験課題動作は, 姿勢矯正ベルトを使用した伸展矯正時(以下, 装着時)および非装着時にて, 自由歩行中に右下肢での障害物のまたぎ越しとした. 測定は被験者の右第5中足骨頭に赤外線反射マーカー(以下, マーカー)を貼付し, 右側方より赤外線付きデジタルビデオカメラ(以下, カメラ)にて撮影した. カメラの対面にはメジャー付のボードを設置した. 静止立位の画像のマーカー上縁を0cmと設定し, またぎ越す際の障害物とマーカーの垂直距離を各項目3回計測, 平均値を算出し, t検定により比較検討した. また, 障害物との足の距離, またぎ越し方法などは被験者の任意とした. 障害物は高さ2cm, 奥行き2cm, 幅80cmであった. 非装着時において, またぎ越し時の障害物と右足尖との距離(以下, 足尖高)は8. 8±2. 4cmであった. また装着時においては10. 6±1. 9cmと有意に増加していた(p
ISSN:0289-3770