臨床実習指導者および学生の資質

指導を行う側と受ける側の両方の「資質」を語るとは大変なテーマです. 「資質」とは何なのでしょう. 広辞苑でみてみると「うまれつきの性質や才能」とあり, 持って生まれていなければ打ち止め, という印象さえもちかねない意味を確認することになってしまいました. しかし, ここで私が語ろうとしている内容は, 読んで字の如く“質に資する”方向のことで, この場合の資質は, ない方がよいと思われがちなものに“資する質があること”を知ろうということなのです. つまり, 質に資する多大な機会としての臨床実習教育ということになります. そこで, 現代の学生すなわち青年期にある人々の心性を理解し, 現象的にはどの...

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Veröffentlicht in:理学療法学 2003, Vol.30 (suppl-3), p.32-32
1. Verfasser: 後藤清恵
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:指導を行う側と受ける側の両方の「資質」を語るとは大変なテーマです. 「資質」とは何なのでしょう. 広辞苑でみてみると「うまれつきの性質や才能」とあり, 持って生まれていなければ打ち止め, という印象さえもちかねない意味を確認することになってしまいました. しかし, ここで私が語ろうとしている内容は, 読んで字の如く“質に資する”方向のことで, この場合の資質は, ない方がよいと思われがちなものに“資する質があること”を知ろうということなのです. つまり, 質に資する多大な機会としての臨床実習教育ということになります. そこで, 現代の学生すなわち青年期にある人々の心性を理解し, 現象的にはどのような現れ(行動)となるのか, また指導者側には, どのような対応により機能的指導に近づき得るかを示し, 指導者側の質に資することを提案してみたいと思います. I. 学生 心性から資質へ (1)自我同一性について 旧約聖書「バベルの塔」からの学び (2)実習場面の意味 何を刺激するのか II. 教育者 質に資する体験へ (1)指導目標の設定をめぐる葛藤 (2)行動の共有からエネルギーの発現への指導
ISSN:0289-3770