両脚及び片脚スクワット時における脛骨回旋の分析
【はじめに】荷重下膝屈曲動作における膝関節回旋に関して両脚接地時と片脚接地時では異なることが予想されるが, これに関する報告は少ない. また, 荷重下動作時の膝関節回旋に関し, 膝屈曲90゜以下の報告が多く90゜以上の報告は少ない. 今回両脚及び片脚スクワット膝屈曲0~100゜までの回旋方向を比較し検討した. 【対象】下肢関節に整形外科的疾患の既往のない健常成人8名(男性7名, 女性1名, 年齢22.2±3.8歳)し, 各動作において膝屈曲100゜以上可能であった12膝とした. 【方法】立位から個々の膝最大屈曲位までの両脚及び片脚スクワット動作を, 3次元動作解析装置(Oxford metri...
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Veröffentlicht in: | 理学療法学 2003-04, Vol.30 (suppl-2), p.39-39 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 【はじめに】荷重下膝屈曲動作における膝関節回旋に関して両脚接地時と片脚接地時では異なることが予想されるが, これに関する報告は少ない. また, 荷重下動作時の膝関節回旋に関し, 膝屈曲90゜以下の報告が多く90゜以上の報告は少ない. 今回両脚及び片脚スクワット膝屈曲0~100゜までの回旋方向を比較し検討した. 【対象】下肢関節に整形外科的疾患の既往のない健常成人8名(男性7名, 女性1名, 年齢22.2±3.8歳)し, 各動作において膝屈曲100゜以上可能であった12膝とした. 【方法】立位から個々の膝最大屈曲位までの両脚及び片脚スクワット動作を, 3次元動作解析装置(Oxford metrics社製VICON370)によって測定し, 解析ソフト(Oxford metrics社製Vicon Clinical Manager)にて膝屈曲0゜~100゜までの膝関節運動中の脛骨回旋角度を解析した. 標点は, 両側の肩峰, 上前腸骨棘, 大腿外側部, 膝関節裂隙外側部, 下腿外側部, 第2中足骨頭, 外果, C7及びL4の皮膚上とし, VCMにおける膝関節回旋決定は下腿長軸に対する水平面に投影された大腿矢状軸と下腿矢状軸のなす角とした. また, 各動作ともに足部の向きについては自由とし, 体幹は回旋をくわえないように指示した. 両脚スクワット時の足部の距離は肩幅とした. 【結果】両脚スクワットにおいて屈曲にしたがい, 明らかに内旋方向を示したのが3膝(屈曲100゜時内旋19゜, 15゜, 7゜)で, 明らかな外旋方向を示したのは1膝(屈曲100゜時外旋7゜)であった. また残りの8膝(屈曲100゜時内旋3゜~外旋2゜)は明らかな内外旋方向を示さなかった. 片脚スクワットでは, 明らかな内旋型が3膝(屈曲100゜時内旋17゜, 11゜, 8゜)で, 外旋型が5膝(屈曲100゜時外旋1゜, 2゜, 3゜, 4゜, 8゜)であった. 両脚スクワットで内旋方向を示した3膝中2膝が片脚スクワットでは外旋方向を示し, 残り1膝は内旋方向のままであった. また両脚スクワットで外旋方向を示した1膝に関しては片脚スクワットでは内旋方向を示した. 【考察】両脚スクワットに対し, 片脚スクワットで著しい内外旋変化を示した. 外旋方向が増加した理由として, 下腿を外旋することによって外側コンパートメントの接触面積を増やし関節安定化を得た為と考えられる. 今後, アライメントや筋力という観点を含めて検討する事が必要と思われた. |
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ISSN: | 0289-3770 |