理学療法におけるEBM実践技術を学ぶ: スポーツ外傷・障害

スポーツ傷害に携わる理学療法士の役割は, 疾患治療のみならず, 「ケガ防止」や「競技成績」につながる予防医学的サポートの充実にある. しかし実際は, 患部の器質的治癒が認められたにも関わらず, 競技に復帰できない, 再受傷する, 競技成績に結びつかないということを数多く経験する. そのような症例の殆どは, 日常生活動作(以下ADL)レベル以上のパフォーマンス回復過程で, 一般的な身体評価のみの評価治療しか行われていない場合が多い. そのためスポーツ傷害には, Physical面(体)にとどまらず, Skill面(技), Mental面(心)を考え合わせたEBM実践が必要である. 今回はスポーツ...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:理学療法学 2003/12/20, Vol.30(8), pp.467-470
Hauptverfasser: 脇元, 幸一, 土屋, 明弘, 菅谷, 啓之
Format: Artikel
Sprache:jpn
Schlagworte:
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:スポーツ傷害に携わる理学療法士の役割は, 疾患治療のみならず, 「ケガ防止」や「競技成績」につながる予防医学的サポートの充実にある. しかし実際は, 患部の器質的治癒が認められたにも関わらず, 競技に復帰できない, 再受傷する, 競技成績に結びつかないということを数多く経験する. そのような症例の殆どは, 日常生活動作(以下ADL)レベル以上のパフォーマンス回復過程で, 一般的な身体評価のみの評価治療しか行われていない場合が多い. そのためスポーツ傷害には, Physical面(体)にとどまらず, Skill面(技), Mental面(心)を考え合わせたEBM実践が必要である. 今回はスポーツ傷害を多面的に捉え, ADL獲得後, 競技復帰までのEBM実践の重要性を提言し, メンタルスキルテストとフィールドテストの有用性に言及する. 一般疾患とスポーツ疾患のゴールの違い 一般疾患の理学療法ゴールは, 入院レベルは「ADLの自立」を目指したものであり, 退院後外来レベルでは「社会生活の自立」に目標が置かれる.
ISSN:0289-3770
2189-602X
DOI:10.15063/rigaku.KJ00001019876