持続的他動運動が萎縮筋の他動張力に及ぼす影響

長期安静やギブス固定によって二次的に筋萎縮が発生することが知られている. これまでの先行研究により筋萎縮に伴い形態および機能に変化が生じることが報告されている. 形態面では筋線維の縮小や筋線維タイプの変換などの形態および形質的な変化が生じ, 機能面では収縮力の低下や収縮速度の減少などの機能低下が報告されている. 骨格筋機能に着眼するとこれまでの研究は動力学的な手法が用いられて, 主としてactiveな収縮状態について研究されてきた. その成果により収縮特性については明確になってきている. しかし, 理学療法の臨床で直面する筋のstiffnessに関する研究は少なく, その特性については明確でな...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:理学療法学 2002, Vol.29 (suppl-3), p.92-92
Hauptverfasser: 藤野英己, 武田功, 禰屋俊昭, 中徹, 仁木恵子
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:長期安静やギブス固定によって二次的に筋萎縮が発生することが知られている. これまでの先行研究により筋萎縮に伴い形態および機能に変化が生じることが報告されている. 形態面では筋線維の縮小や筋線維タイプの変換などの形態および形質的な変化が生じ, 機能面では収縮力の低下や収縮速度の減少などの機能低下が報告されている. 骨格筋機能に着眼するとこれまでの研究は動力学的な手法が用いられて, 主としてactiveな収縮状態について研究されてきた. その成果により収縮特性については明確になってきている. しかし, 理学療法の臨床で直面する筋のstiffnessに関する研究は少なく, その特性については明確でない. さらに骨格筋に存在しているpassiveな伸長に対する特有の他動張力についても不明瞭な点が多い. 本研究では, 骨格筋を摘出して, 骨格筋に対して, passiveな伸長を与えることにより, どのような他動張力が生じるか, また, 骨格筋が萎縮することによって, 他動張力がどのような変化を生じるかについて動力学的な手法により測定する. さらに得られた結果とヒアルロン酸が関与しているかについて検証し, 反復する持続的他動運動により他動張力がどのような変化を示すかについても検討する.
ISSN:0289-3770