肩甲骨肩甲棘以下を切除した2症例の上肢挙上時における筋電図的検討

上肢挙上において, 肩甲上腕リズムとrotator cuffの機能は大事な要素である. 今回, 腫瘍のため, 肩甲棘以下を切除され, 肩甲骨周囲筋(前鋸筋, 肩甲下筋, 棘下筋, 大円筋, 小円筋, 菱形筋, 広背筋の一部)の機能が消失している患者を2例担当することができた. この両者は, 約130度程度の屈曲が可能であった. この挙上を代償している筋活動を筋電図的に検証し, 若干の知見を得ることができたのでここに報告する. 〔対象と方法〕対象は, 患者A平成11年7月26日と, 患者B平成12年7月5日に, 肩甲棘以下を切除された2例である. 切除された肩甲骨に付着している筋は全部切離してそ...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:理学療法学 2001, Vol.28 (suppl-2), p.286-286
Hauptverfasser: 高嶋秀樹, 門脇明仁, 吉岡正行, 田中秀和, 宮内義純
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:上肢挙上において, 肩甲上腕リズムとrotator cuffの機能は大事な要素である. 今回, 腫瘍のため, 肩甲棘以下を切除され, 肩甲骨周囲筋(前鋸筋, 肩甲下筋, 棘下筋, 大円筋, 小円筋, 菱形筋, 広背筋の一部)の機能が消失している患者を2例担当することができた. この両者は, 約130度程度の屈曲が可能であった. この挙上を代償している筋活動を筋電図的に検証し, 若干の知見を得ることができたのでここに報告する. 〔対象と方法〕対象は, 患者A平成11年7月26日と, 患者B平成12年7月5日に, 肩甲棘以下を切除された2例である. 切除された肩甲骨に付着している筋は全部切離してそのまま放置された. 測定は, 筋電図を用い僧帽筋上部及び下部線維, 三角筋前部線維, 上腕二頭筋長頭に, 各電極を設置した. これを健側及び, 患側に肩関節外旋位での前方挙上60°, 90°, 120°にて無負荷, 重垂負荷(500g)で測定した. それを積分し筋活動量の違いを比較検討した.
ISSN:0289-3770