介護療養型医療施設での退院前訪問指導の効果

介護療養型医療施設の特性は, 入院患者の多くが傷病の回復期以降で医学的管理を継続的に必要とする高齢者が多いことであり, 主な役割が長期療養支援および在宅復帰支援である. 今回, 在宅復帰を検討しながらも長期療養となっていた入院患者を対象に退院に先立って患家を訪問し, 在宅生活の3要素である本人の運動機能および動作能力・介護力・家屋環境を考慮して, 退院後の療養上必要と考えられる退院前訪問指導を実施することで在宅復帰に結び付けた実績から若干の知見を得たので報告する. 〔当院の在宅復帰支援の取り組み〕入院当初よりリハビリテーション(以下, リハ)室で運動機能改善を目的とする医学的リハと, 病棟で病...

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Veröffentlicht in:理学療法学 2001, Vol.28 (suppl-2), p.223-223
Hauptverfasser: 高橋昌二, 加藤貴彦, 鈴木卓也, 植松美樹, 福島真弓, 川上正人, 中島一彦
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:介護療養型医療施設の特性は, 入院患者の多くが傷病の回復期以降で医学的管理を継続的に必要とする高齢者が多いことであり, 主な役割が長期療養支援および在宅復帰支援である. 今回, 在宅復帰を検討しながらも長期療養となっていた入院患者を対象に退院に先立って患家を訪問し, 在宅生活の3要素である本人の運動機能および動作能力・介護力・家屋環境を考慮して, 退院後の療養上必要と考えられる退院前訪問指導を実施することで在宅復帰に結び付けた実績から若干の知見を得たので報告する. 〔当院の在宅復帰支援の取り組み〕入院当初よりリハビリテーション(以下, リハ)室で運動機能改善を目的とする医学的リハと, 病棟で病棟職員との協業のもと日常生活動作能力改善と規則正しい生活の習慣化を目的とする生活リハを立案および実行している. 在宅復帰の可能性がある患者には退院後の具体的なイメージ作りを目的として, 軽度障害の患者は介護者との外出・外泊を積極的に勧めるとともに, 傷病発生前と比較すると明らかに心身の機能が低下し一度も自宅に戻れずイメージ作りができないまま不安を抱いている患者は理学療法士を主とする医療スタッフチームが患者と介護者同伴での退院前訪問指導を実施して具体的な生活イメージ作りに関わることで在宅生活の再建に結び付けるよう取り組んでいる.
ISSN:0289-3770