老年期痴呆
この論文は, 第35回, 日本理学療法士協会全国研修会における特別講演の内容をまとめたものである. したがって, もともと, 原著論文あるいは総説として活字にすることを意図して構成されたものではなく, 引用文献等は極めて限定されたもののみをあげていることをご承知おきいただきたい. この講演では, 痴呆症という病気について概論し, 痴呆症の結果生じる心身の障害に対するケア, リハビリテーション等について述べ, 最後に痴呆症をはじめとする精神機能の減退に対抗して, 高齢者自身が自己実現を図るための制度について述べた. 論文でも, 同様の展開で私見を述べる. 痴呆症とは 1.老年期痴呆とは 痴呆症と...
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Veröffentlicht in: | 理学療法学 2001-03, Vol.28 (3), p.65-69 |
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1. Verfasser: | |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | この論文は, 第35回, 日本理学療法士協会全国研修会における特別講演の内容をまとめたものである. したがって, もともと, 原著論文あるいは総説として活字にすることを意図して構成されたものではなく, 引用文献等は極めて限定されたもののみをあげていることをご承知おきいただきたい. この講演では, 痴呆症という病気について概論し, 痴呆症の結果生じる心身の障害に対するケア, リハビリテーション等について述べ, 最後に痴呆症をはじめとする精神機能の減退に対抗して, 高齢者自身が自己実現を図るための制度について述べた. 論文でも, 同様の展開で私見を述べる. 痴呆症とは 1.老年期痴呆とは 痴呆症とは, 正常な老化とは異なる, 病的な老化過程をいう. 精神医学的には, 痴呆症とは「一旦獲得された知的能力の全般的な低下」と定義される. 老年期の痴呆症では, 一般に知能の低下, 記憶の障害, 認知の障害, 見当識の障害(時間→場所→人, の順番に障害される), 人格の変化, 感情表現の障害, 身辺自立の障害(道具を使うことの障害から更衣・食事・排泄等の日常生活活動の障害)等, 精神機能の低下と並行して, 身体機能の障害が徐々に進行する(字が下手になる→転びやすくなる→嚥下, 嘔吐ができなくなる). |
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ISSN: | 0289-3770 |
DOI: | 10.15063/rigaku.kj00001309635 |