脳の可塑性とリハビリテーション
脳の働きが変わるのは, シナプスで機能と形態が変わるためであること, つまりシナプスの可塑性(neuroanatomical plasticity)によることが, 1980年ごろまでの神経生理学の研究で明らかにされてきた. そのご, 研究は老人や子供にも適用され, 1990年代になって, 発達と老化で脳の働きが変わるのもシナプスの可塑性によることが明らかにされた. 20世紀も終わりに近くなって, 可塑性の研究は, 脳に障害や病気のある場合に広がり, 障害や病気があっても, 脳の働きが変わるのはシナプスの可塑性によることが明らかと成った. 機能回復のためリハビリテーションを行う場合, シナプスの...
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Veröffentlicht in: | 理学療法学 2000, Vol.27 (suppl-3), p.15-15 |
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1. Verfasser: | |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 脳の働きが変わるのは, シナプスで機能と形態が変わるためであること, つまりシナプスの可塑性(neuroanatomical plasticity)によることが, 1980年ごろまでの神経生理学の研究で明らかにされてきた. そのご, 研究は老人や子供にも適用され, 1990年代になって, 発達と老化で脳の働きが変わるのもシナプスの可塑性によることが明らかにされた. 20世紀も終わりに近くなって, 可塑性の研究は, 脳に障害や病気のある場合に広がり, 障害や病気があっても, 脳の働きが変わるのはシナプスの可塑性によることが明らかと成った. 機能回復のためリハビリテーションを行う場合, シナプスの可塑性と対決することになる. いまや, リハビリテーションに携わるものは, 神経生理学を勉強しなければならない. また, 神経生理学だけでなく, 他の神経科学の分野の成果を利用して, 経験的に行われて来た治療法に科学的根拠を与え, 科学的治療法を開発しなければならない. 本講演では, 感覚入力に誘導されて, 運動をする場合, 神経系に起こっていることを, 正常な場合と障害のある場合とで説明する. 解りやすくするため, 大脳皮質と脊髄の話に限る. |
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ISSN: | 0289-3770 |