脳卒中片麻痺患者の体力評価の一指標として作業能力は妥当か

(目的)脳卒中片麻痺愚者の自転車エルゴメータを用いた場合の運動負荷試験では, 殆どの者が, 呼吸循環器系の限界の前に, 下肢疲労, 又はペダリングの継続困難により終了になるといった印象がある. 脳卒中片麻痺患者の体力評価として, 作業能力を1つの指標とすることは臨床上十分活用可能ではないかと考えた. そこで本研究では, 脳卒中片麻痺患者の体力評価として作業能力を測定し, その信頼性について検討することを目的とした. (対象)脳卒中片麻痺患者16例. 男性9例, 女性7例, 平均年齢60±9.1歳, 脳梗塞8例, 脳出血8例, 罹病期間18.1±8.7週, 右麻痺10例, 左麻痺6例, ADL能...

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Veröffentlicht in:理学療法学 2000, Vol.27 (suppl-2), p.314-314
Hauptverfasser: 荻野雅史, 永井勝信, 真壁澄江, 鈴木康子, 山平由布子, 福本英子, 須藤浩之, 野崎記英, 佐々木和人, 鈴木英二
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:(目的)脳卒中片麻痺愚者の自転車エルゴメータを用いた場合の運動負荷試験では, 殆どの者が, 呼吸循環器系の限界の前に, 下肢疲労, 又はペダリングの継続困難により終了になるといった印象がある. 脳卒中片麻痺患者の体力評価として, 作業能力を1つの指標とすることは臨床上十分活用可能ではないかと考えた. そこで本研究では, 脳卒中片麻痺患者の体力評価として作業能力を測定し, その信頼性について検討することを目的とした. (対象)脳卒中片麻痺患者16例. 男性9例, 女性7例, 平均年齢60±9.1歳, 脳梗塞8例, 脳出血8例, 罹病期間18.1±8.7週, 右麻痺10例, 左麻痺6例, ADL能力は, Barthel Indexで82.5±7.9点, 下肢Brunnstrom Stageは, II 1例, III 8例, IV 5例, V 1例,VI 1例, 歩行能力は自立9例, 監視6例, 介助1例であった. 尚, 今回の対象者は発症から本研究参加までに自転車エルゴメータを用いた運動負荷試験や訓練の経験がない者とし, また呼吸循環器系疾患, 高度な整形外科的疾患, 痴呆, 失語症により理解困難, 座位保持不可の者は対象から除外した. (方法)2回の運動負荷試験を自転車エルゴメータ(コンビ社製エアロバイク75XL)を用い, 最大仕事量・最高心拍数・試験時間・終了理由を測定した. 手順は, 10~20ワットの軽負荷で10分間の練習を1日1回2日間連続して行い, その翌日に1回目の運動負荷試験を行った. 自転車エルゴメータ上で3分間の安静座位をとり, 1分間, 0ワットの労作の後, 1分間に10ワットのランプ負荷, 50回転/分で行った. 1回目の運動負荷試験から5~7日の間隔をあけ2回目の運動負荷試験を行った. 運動負荷試験の中止基準は自覚的最大運動強度, もしくは40回転/分の駆動が不可能になった時点とした. 2回の測定値からピアソン積率相関係数, 平均値の差の検定(t-検定)により信頼性を検討した. 有意水準は5%とした. (結果)平均値の差の検定では最大仕事量・最高心拍数・試験時間全ての項目で有意差は認められなかった. ピアソン積率相関係数では, 最大仕事量でr=0.96, 最高心拍数F O.89, 試験時間r=0.96(全てp
ISSN:0289-3770