脳卒中片麻痺患者の患側下肢挙上動作にみられる健側距骨下関節の形態変化

脳卒中片麻痺患者(以下CVA患者)の歩行において患側下肢を振り出す際, 健側足部に過剰な反応が出現する. この反応に着目し, 患側下肢挙上動作における健側距骨下関節(以下STJ)の変化を静止両脚立位(以下St)から健側片脚立位(以下Si), 健側立脚中期始まり(対側の足尖離地直後:以下MS始)から終わり(同側の踵離地直前:以下MS終)の場面で角度計測し, 健常者と比較した. (対象)歩行可能なCVA患者30名(男17名, 女13名, 平均年齢57.9±8.9歳, 発症病日126.6±74.9日), 内訳は右麻痺14名, 左麻痺16名であり, 下肢BRSはIII 6名, IV 7名, V 10名...

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Veröffentlicht in:理学療法学 2000, Vol.27 (suppl-2), p.306-306
Hauptverfasser: 露木昭彰, 清水和彦, 林美保, 辻融枝
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:脳卒中片麻痺患者(以下CVA患者)の歩行において患側下肢を振り出す際, 健側足部に過剰な反応が出現する. この反応に着目し, 患側下肢挙上動作における健側距骨下関節(以下STJ)の変化を静止両脚立位(以下St)から健側片脚立位(以下Si), 健側立脚中期始まり(対側の足尖離地直後:以下MS始)から終わり(同側の踵離地直前:以下MS終)の場面で角度計測し, 健常者と比較した. (対象)歩行可能なCVA患者30名(男17名, 女13名, 平均年齢57.9±8.9歳, 発症病日126.6±74.9日), 内訳は右麻痺14名, 左麻痺16名であり, 下肢BRSはIII 6名, IV 7名, V 10名, VI 7名であった. 比較対象として健常者は7名(男4名, 女3名, 平均年齢49.9±6.8歳)とした. (方法)MarkingをMichael Seibelに準じて行い, 足の長軸延長線上後方よりSTJの変化をビデオ撮影した. Video映像は, Captureboard(GV-VCP)にてPC-9821V233のHardDiskにWindows bitmap形式で静止画として保存し, 画像処理ソフト花子9を用い, STJの角度計測を行った. 計測肢はCVA患者で健側とし, 健常者では左側に統一した. 計測場面はSt:安静立位, Si:患側下肢の挙上時, 歩行:MS始とMS終とした. 歩行では3回の平均値を計測値とした. 角度表示は回外方向をプラス, 回内方向をマイナスとした. 分類はCVA患者でMS始からMS終への角度変化により, 回内方向に変化する者をA群, 回外方向に変化する者・角度が同じ者をB群とし, 健常者をC群とした. (統計処理)(1)一元配置分散分析法(2)FisherのPLSD(3)2群の符号検定(対応有り)を用いた. (結果)A群は19名(63%), B群は11名(回外方向変化9名(30%), 同角度2名(7%)), C群は7名(回外方向変化6名, 同角度1名)であった. 歩行における角度の平均はA群:MS始3.9±4.8度, MS終-0.3±4.2度, B群:MS始-2.2±4.1度, MS終-1.1±4.1度, C群:MS始1.8±4.6度, MS終2.7±4.4度であった. (1)により3群間で有意差を認めた(p
ISSN:0289-3770