脳卒中片麻痺患者の麻痺側肩関節可動域制限に対する小円筋, 上腕三頭筋へのアプローチの効果と持続性の検討

「目的」私達は脳卒中片麻痺患者(以下片麻痺)の麻痺側肩関節に対するアプローチを行い, その効果と筋緊張に対する考察を第13回WCPT学会, 第34回日本理学療法士学会において報告した. 今回はそのアプローチを行った際の疼痛への影響と効果の持続性について検討したので報告する. 「対象」麻痺側肩関節可動域障害を持つ片麻痺28名, 発症後期間11.8±16.1ヶ月, 年齢60.9±12.2歳であった. 「方法」背臥位にて, 理学療法(以下PT)実施前に腋窩から小円筋及び上腕三頭筋を刺激した. 刺激は吉尾の方法を用いた. 刺激前, 刺激後, PT実施後, 翌日に上肢筋緊張, 疼痛, 肩関節屈曲, 肘関...

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Veröffentlicht in:理学療法学 2000, Vol.27 (suppl-2), p.177-177
Hauptverfasser: 西田順子, 松田淳子, 佐藤美樹, 吉尾雅春
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「目的」私達は脳卒中片麻痺患者(以下片麻痺)の麻痺側肩関節に対するアプローチを行い, その効果と筋緊張に対する考察を第13回WCPT学会, 第34回日本理学療法士学会において報告した. 今回はそのアプローチを行った際の疼痛への影響と効果の持続性について検討したので報告する. 「対象」麻痺側肩関節可動域障害を持つ片麻痺28名, 発症後期間11.8±16.1ヶ月, 年齢60.9±12.2歳であった. 「方法」背臥位にて, 理学療法(以下PT)実施前に腋窩から小円筋及び上腕三頭筋を刺激した. 刺激は吉尾の方法を用いた. 刺激前, 刺激後, PT実施後, 翌日に上肢筋緊張, 疼痛, 肩関節屈曲, 肘関節屈曲の他動関節可動域(以下ROM)をそれぞれ測定した. 麻痺側上肢筋緊張はBohannonによるModified Ashworth Scaleを用い, 肩関節屈曲時の抵抗感を測定した. 疼痛はVisual Analog Scale(以下VAS)にて, 肩関節屈曲時の疼痛の程度を被検者が0~10で示した. 刺激前後, PT実施後, 翌日のそれぞれの関係をt検定, ウィルコクソン符号順位検定にて分析した. 「結果」肩関節屈曲ROMは刺激前136.6±15.8度, 刺激後143.8±15.6度, PT実施後141.4±16.0度, 翌日140.0±16.7度で刺激前に比し刺激後, PT実施後, 翌日がそれぞれ有意に高い値となった(p
ISSN:0289-3770